履歴書を書いたことがありますか?おそらくほとんどの方は書いた経験があるでしょう。しかし、フリーランスとして履歴書を書いたことがある方は少ないのではないでしょうか?場合によっては、フリーランスであっても履歴書を書かなければならないことがあります。そんなときに慌てないためにも、フリーランスの正しい履歴書の書き方とよい印象をあたえるためのポイントを知っておきましょう。そうすれば、契約や採用をされる確率がアップします。
この記事では、フリーランスを始めたばかりの方・さらに充実させたい方のために、フリーランスが履歴書を要求される状況や履歴書の書き方、採用されやすい履歴書のポイントなどを説明していきます。また、フリーランスから正社員・アルバイトに転職、兼業する際に採用されやすくするためのポイントについても説明しています。ぜひご一読して、採用を勝ち取っていきましょう。
フリーランスでも履歴書が必要なときがあるの?
それでは、フリーランスではどんなときに履歴書が必要とされるのでしょうか?そういった状況は、主に3つあります。
ひとつ目は、案件を受注する際に、履歴書の提出が求められている場合です。特に、大企業のクライアントに多く、職務経歴書が求められる場合もあります。クライアントによっては、WordやExcelなどで独自のフォーマットが提供されることもあります。
ふたつ目は、クラウドワークス テックなどのエージェントサービスを利用する際に、案件を受けるために履歴書が必要になる場合です。こういった案件は長期契約になる場合が多く、正社員と同様に履歴書が重視される傾向にあります。
みっつ目は、フリーランスから正社員やアルバイトに転職、兼業する場合です。何らかの事情で、フリーランス以外の仕事もやらなければならないこともあります。そうなると、それはもう一般的な就職活動となんら変わりはありませんから、履歴書が必要になってきます。
次項から、フリーランスのための履歴書と職務経歴書の書き方を説明していきます。
フリーランスの履歴書の書き方とポイント・注意点
フリーランスの履歴書といっても、基本的には一般的な履歴書と同じです。つまり、住所や氏名、職歴、資格などを記載することになります。ここで考えなければならないのが、フリーランスとしての職歴です。「フリーランスは職歴にならないのでは・・・?」と思う方もいるようですが、フリーランスも立派な職歴です。しかしながら、一般的な職歴とは異なるため、「どうやって書いたらいいのだろう?」と困ってしまう方が多いでしょう。そこで、ここでは職歴に焦点を絞り、「こんな場合はこう書く」といった形で説明していきます。
フリーランスを始めた(開業届を出した場合)
まずは、フリーランスを始めた年月を職歴に記載しましょう。開業届を出している場合は、開業届に記載した開業日を書きましょう。なお、フリーランスは法的には個人事業主のため、職歴では個人事業主と書きます。
例:平成28年4月 ○○○(屋号、ない場合は不要) 個人事業主として開業
フリーランスを始めた(開業届を出していない場合)
人によっては、開業届を出していない場合もあるでしょう。その場合は、下記のように書きます。なお、開始年月については、自由に決めて構いませんが、実際に仕事を受け始めた辺りにしておきましょう。
例:平成28年4月 個人事業主として活動を開始
クライアントから案件を受注した(クライアントを明かせる場合)
クライアントから案件を受注したことを記載する場合は、クライアントの会社名を記載します。ただし、秘密保持のために会社名が明かせない、もしくは個人のクライアントの場合には、次項の説明を参照してください。なお、詳しい業務内容については後で説明する、職務経歴書に記載します。
例:平成28年5月 ○○○株式会社の案件を請け負う
クライアントから案件を受注した(クライアントを明かせない場合)
何らかの都合でクライアント名が明かせない場合には、簡単な仕事内容を書いておきます。こちらも、詳細は職務経歴書に記載するので、ひとことでどんな仕事か書いておくだけで結構です。
例:平成28年5月 プログラム作成の案件を請け負う
フリーランスをやめた(開業届を出している場合)
開業届を出している場合は、フリーランスをやめる際に廃業届を出す必要があります。職歴には、廃業届に記載した年月を次のように記載します。
例:平成29年4月 一身上の都合により廃業
フリーランスをやめた(開業届を出していない場合)
開業届を出していない場合は、特に手続きなどはないため、最後の案件が終了した年月などで、自由に決めればよいでしょう。名目については、次のように記載します。
例:平成29年4月 一身上の都合により活動を停止
フリーランスの職務経歴書の書き方とポイント・注意点
正社員の中途採用の面接では、職務経歴書を用意してくる方が多いです。フリーランスもある意味、中途採用のようなものなので職務経歴書が有効です。ここでは、正社員やアルバイトに応募する際のポイントも合わせて説明します。
略歴
フリーランスになるまでの経歴となってからの仕事内容などを簡単にまとめましょう。詳しい内容については、次の項目で記載します。
業務内容・実績
実際にどんな業務を行い、どんな成果を上げたかを具体的に説明しましょう。売上などの数値や制作したホームページのURLなどはっきりわかるような形で説明できると効果的です。ただし、クライアントとの守秘義務には配慮してください。
資格
資格を持っている場合は、持っている資格を取得年月とともに一覧で記載しましょう。ない場合は、項目を作らなくて結構です。
志望動機
企業ごとに違った志望動機を書きましょう。正社員やアルバイトに応募する場合は、「なぜフリーランスから転職(または兼業)を希望しているのか?」の理由を記載しておきましょう。「収入が低い(=能力が低い)から転職するのか?」と思ってしまう方もいます。そのため、収入面以外で転職を決めた理由を説明しておくとよいでしょう。
参照:厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
履歴書にまつわるよくある疑問
最後に、履歴書にまつわるよくある疑問を紹介します。あなたもこんなことを思ったことはありませんか?
履歴書は印刷してもいいのか?手書きのほうがいいのか?
最近では、履歴書を印刷して持ってくる方も増えてきました。いったいどちらがいいのでしょうか?手書きのほうが無難と言ってしまえばそれまでなのですが、やはり手書きは手間がかかりますし、字が綺麗でない方はあまり書きたくないでしょう。IT系の企業では、履歴書が印刷であっても抵抗がない企業が多いようですので、企業によってどちらか使い分けるとよいでしょう。なお、職務経歴書は印刷のほうが一般的です。
履歴書のフォーマットは市販品とオリジナルどちらがいいのか
履歴書のフォーマットは、市販品よりもオリジナルにした方が、より自分の能力をアピールできるでしょう。自分の経歴にあったオリジナルの項目を追加してみましょう。ただし、志望動機など企業ごとに変える項目を削ってしまわないでください。クライアントに、「どこにでも同じ履歴書を送っているな」と思われてしまうとマイナスポイントになります。
まとめ
履歴書は、フリーランスの方に取っても重要なものです。提出を求められた場合には、しっかり採用担当者にアピールできる履歴書を提出しましょう。また、いうまでもなく正社員やアルバイトに応募する際にも重要です。フリーランス歴は、れっきとした職歴ですから、自信を持って記載しましょう。まずは、今現在までの経歴で履歴書を作成してみましょう。こうしておけば、必要になった場合には、加筆修正してすぐに提出することができます。あなたはどんな経歴を書きますか?
参照:フリーランスが知っておくべき帳簿の基本とつけ方について解説した記事はこちら
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