リモートワークで働こうと考えたとき、正社員とフリーランスのどちらを選びますか?オフィスの外で働く点では同じですが、収入や待遇、そのほか感覚的な部分など、違うところは少なくありません。
生活の基盤とも言える仕事に関することですから、それぞれの違いについては詳しく把握しておくべきでしょう。そこで今回は、リモートワークで働くときの正社員とフリーランスの違いについて説明します。
正社員とフリーランスはどこが違う?
正社員とフリーランスの大きな違いは、雇用契約を結んでいるかどうかです。ほかにも異なる点はありますが、ここに尽きるといっても過言ではないでしょう。雇用契約があるかないかには、4つのポイントがあります。
得られる報酬量
正社員とフリーランスでは、月々に稼げる報酬量が異なります。正社員の場合は基本的に固定された給料が支払われますが、フリーランスの場合は出来高によって報酬が支払われます。固定給は残業や手当などによってわずかに変動することがある一方、出来高による報酬には上限も下限もありません。
仕事の自由度
仕事のやり方や進め方は、フリーランスの方が自由に決められます。フリーランスの仕事は結果主義が中心になるため、仕事の経過に関係なく、完成品さえ良ければ報酬が支払われます。反対に正社員の場合は、勤務態度などが給料の査定に影響する成果主義なので、相対的に自由度は高くないと言えるでしょう。
仕事の結果が及ぼす影響
仕事の成功や失敗の影響は正社員の方が小さく、フリーランスの方が大きくなります。正社員の場合には、成功や失敗が会社の看板にかかるため、個人が注目されることはほとんどありません。片やフリーランスの場合は成功や失敗が個人にかかってくることで、1つの仕事が状況を大きく変えることもあります。
社会的な信頼性
社会的には正社員の方が信頼性が高く、フリーランスの方が低くなります。とくにお金を借りる場合や部屋を借りる場合など、一定の収入があることが条件となる契約は、正社員の方が結びやすいといえます。他方フリーランスは急激な収入の変動がありえるので、契約では厳しく審査されるのが実情です。
正社員のリモートワークで知っておきたい3つのポイント
正社員としてリモートワークをしようと考えた場合、知っておいた方が良いポイントが3つあります。最終的に正社員を選ぶかどうかは、この点をチェックしてから決めるのが良いでしょう。
リモートワークを積極的に導入しているのは中小企業
政府によってリモートワークが推進されているものの、導入している大企業は多くありません。その背景には「規模が大きくなる分、新しい働き方を取り入れるには手間がかかる」「現状、新卒の優秀な人材を確保できる手段があるため、リモートワークで新たな人材を獲得する必要性がない」といった理由があります。
そのためリモートワークで働こうとする場合は、中小企業の求人が中心的なものとなります。ただ、日本ではまだ試験的な要素が強い働き方であることから、フットワークの軽い中小企業の方が理想的な働き方を実現しやすいでしょう。
リモートワークの環境が整っている企業は就職倍率が高い
厚生労働省が発表したデータによれば、令和5年6月の正社員における有効求人倍率は1.03倍となっています。倍率が1倍を超えていれば企業が労働者を求めていることを表すため、世間的には企業に入社しやすい状況です。
しかしながら、そのような背景のなかで、完全リモートの会社の採用倍率が100倍になっているなど、環境が整っている会社は入社するのが難しくなっています。これまで就職を諦めていて潜在的だった労働者が、リモートワークという働き口を求めていることを考えれば、就職倍率が高いのは当然のことです。
参照:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和5年6月分)について」
リモートワークの方向性が企業と一致するかどうかの見極めが必要
企業がどういった思惑でリモートワークを導入しているのかを、入社前に理解しておかなければいけません。たとえば、ルーティン化した仕事をリモートワークで回したい企業に、リモートワークでクリエイティブな仕事がしたい労働者が勤めてしまうと、思っていた仕事と違うことにやる気を失ってしまう可能性があります。
またその反対も同様で、クリエイティブな労働力を求めている企業に、ルーティン化された業務をこなしたい労働者が努めてしまえば、生産性が著しく低下してしまいかねません。したがって企業に応募しようとする際は、リモートワークに対してどのような思惑を持っているのかを確かめておきましょう。
フリーランスのリモートワークで知っておきたい3つのポイント
企業と雇用契約を結ばずに働くフリーランスにも、リモートワークをするうえで知っておいた方が良いポイントがあります。正社員のリモートワークとどう違うのかを考えながら見てみてください。
フリーランスのリモートワークはモデルケースが多い
現在、新型コロナウイルスの影響も落ち着き、出社を推奨する企業も増え、フルリモートで働く場合、フリーランスとして仕事をしているケースがほとんどです。それゆえワークライフバランスを最適化できている人の数は、フリーランスの方が多く、マネできるモデルケースが充実しています。
またブログを運営している人も多いため、参考材料も簡単に見つけることが可能です。そっくりそのままやり方をマネすれば良いことから、スタートダッシュしやすい環境であるともいえます。
フルリモートの仕事が多い
リモートワークの中には、週に数日出社したり会議などでオフィスに集合したりと、フルリモートではないものもあります。とくに正社員の場合はフルリモートで働ける求人が少なく、充実しているとはいえません。
しかしフリーランスの場合は、会社の枠組みの一歩外にいるためか、フルリモートの求人が豊富にあります。子育てや介護などで自宅から出られない場合は、フリーランスの方が仕事を決めやすくなるでしょう。
エージェント会社が充実している
フリーランスの場合は、仕事を斡旋してくれるエージェント会社を利用するのもおすすめです。なかには就職に関する相談だけでなく、就職後も相談に乗ってくれるエージェントもあるため、フリーランスになりたての不安な時期を落ち着いて過ごすこともできます。
またエージェント会社が個別に所有している非公開の求人もチェックできることから、チャンスを見過ごしてしまうこともありません。フリーランスとしてのスタートが気がかりなのであれば、エージェントを利用するのが得策です。
まとめ
正社員とフリーランスには、雇用契約のあるなしによる多くの違いがあります。さらにリモートワークという働き方をすることで、見えてくる違いも少なくありません。ただ、どちらかを選んだからといって後戻りできないわけではありません。
リモートワークは生活の状況や年齢によって仕事を制限されない働き方であるため、なんどでもやり直しがききます。もしもどちらにしようか迷っているのであれば、候補の求人を並べて直感で選んでみても良いのではないでしょうか?
参照:リモートワークで起きうるリスクや解決方法について解説した記事はこちら
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