フリーランスはIT技術やデザイン、ライティングなど、さまざまなスキル・サービスを提供して収入を得る存在です。当然、プロとしてクライアントを満足させる技術が必用となり、新しい知識や情報を得る努力も日々求められます。自分自身の腕が商品となるので、向上心や学ぶ意欲なくして成功はあり得ません。
そこで、もしあなたがフリーランスとしてさらなるステップアップを目指そうと思うなら、各地で開催されているセミナーや勉強会に参加することをおすすめします。技術的な話や成功のためのノウハウが得られるのはもちろん、セミナー主催者や参加者との交流が生まれ、新しいネットワークができることも期待できます。すでにフリーランスとして仕事を請けていても、もう少し単価をあげたい、自分の働き方を見直したい、といった悩みは付き物です。何か行き詰ったようなときは、自分をステップアップさせてくれるセミナー・勉強会に参加してみるのも良い方法でしょう。自己流の仕事や勉強では気づかなかったこと、他人から教えられて初めて分かることもきっとたくさんあるはずです。
しかし今はフリーランス向けのセミナーが数多く開かれており、何となく行ってみたけれど内容が乏しく時間の無駄だった、ということもあります。他の参加者と目的や視点がずれていると、有益なネットワークの広がりも期待できません。
日々の業務に忙しいフリーランスは「時間」が何より大切です。何でも参加すればよい、ではなく、自分のニーズに合うセミナーはどれか、ポイントを絞る必要があります。参加するうえでの注意点やポイントも含めながら、今回はフリーランスのためのセミナー活用術をご紹介します。
フリーランスを検討中の人が受講すべきセミナーとは
現在は自治体や公益法人、業界団体、企業などさまざまな組織が起業に関するセミナーを行っています。法律や税金関係など実践的な内容もありますが、何となく独立しようか迷っている段階なら、いまフリーで活躍している人たちの実体験を聞いたり、フリーになる心構えについてのレクチャーを受けたりした方がピンとくることも多いでしょう。
機会がある限りできるだけ多くのセミナーに参加するほうが見聞は深まりますが、より自分の立場にあったテーマを選ぶことも重要です。たとえば企業で働いているエンジニア向けに独立を指南する講座では、フリーランスとサラリーマンの違いを比較しながら働き方について考えます。さらにフリーランスで活躍していくために必要なスキルや高単価につながる技術、仕事獲得のノウハウ、営業の仕方など実践的な内容になっています。
ほかにも、出産や育児でブランクのある女性がフリーランスで社会復帰するためのセミナーや、地方自治体の主催でクラウドソーシングの活用をうながすセミナーなど、ターゲットや目的はさまざまです。
最近では現役のフリーランスが自分の体験談をふまえつつ、キャリア形成のために必要なノウハウを伝授するような小規模セミナーも増えてきました。一般的に10人以内の少人数で開かれ、身近にリアルな体験談が聞けることなどから人気の高いセミナーもあります。ただし基本的に有料ですので、参加費に見合う内容が聞けるかどうかは講師の人となりや口コミでしっかり判断しましょう。
フリーランスは、働き方に多様性があり、まだまだその働き方に対する認知度も高くありません。本やWebサイトでフリーランス周りの知識を付けることはできますが、その実態を把握したり、フリーランスで働くという実感を得ることはできません。フリーランスの第一歩は自分がフリーランスで働いている姿をイメージするところから始まりますので、リアルに働いている人とのふれあいを通して疑似体験を行うことをおすすめします。
活動中のフリーランスはニーズに合ったセミナーを
すでにフリーランスとして活動している人でも、セミナーや勉強会に参加することは新しい世界や人脈を広げるきっかけにもなりおすすめです。しかし時間を有効に使うためにもセミナー選びは慎重に、自分が本当に求めている内容かどうか精査しましょう。
さまざまなニーズごとにセミナーのポイントをご紹介します。
- スキルアップや最新の技術を身に付けたい
仕事の幅を広げるため、新しい技術を身に付けることは非常に有効です。ただしある程度の素養があるなら、書籍やオンライン講座など独学でもカバーできることがあります。せっかく受講料を払ったのに知りたい内容ではなかった、とならないよう受講内容や対象者、講師の経歴、取得を目指す資格名などはきちんと確認しましょう。 - ブランディングやマーケティングのスキルを磨きたい
フリーランスとしての自分を1ランクアップさせるためには「ブランディング」が重要です。自分という商品の価値はどこにあるか、どうPRすれば効果的かなどのノウハウについて重点的に学びます。名刺やホームページなどのツールをどう作るか、プロフィール写真はどう撮るか、といった実践的な内容が含まれることもあります。 - コミュニケーション力をアップさせたい
話し方や印象を良くする方法など、コミュニケーション力をアップさせるためのセミナーも頻繁に開催されています。メールやSNSを使ったコミュニケーションのコツなどが伝授されることもあります。 - スキルチェンジしたい
Web開発の分野に進出したい、デザインもできるようになりたい、など、これまでの事業内容になかったことを始めるときにもセミナーは有効です。基本的に1から学んでいくので数日間の講義日程を要しますが、将来のキャリア形成に投資すると考えれば良い選択でしょう。Webデザイナーはコーディングやライティング、ライターは簡単なHTMLなど、自分の持っているスキルや行っている業務に隣接したスキルを習得すると、仕事の幅が広がるでしょう。 - 講師になりたい
執筆業などフリーランスの仕事を行いながら、講師としてセミナーを開く人が増えています。講師養成講座は自己流でセミナーを開くのではなく、講師として必要な素養を身に付け、集客力を高めるのが狙いです。 - 女性フリーランスとして活躍したい
子育てと仕事で毎日を忙しく過ごす女性が知っておくべき時間管理術やキャリアプランの立て方、また保育園探しに苦労する“保活”問題など、女性フリーランスとして知っておくべき内容の講義があります。受講後に仕事の斡旋が行われることもあり、子育てでブランクのある女性が社会復帰するきっかけにもなるでしょう。 - シニアになってもフリーランスで仕事をしたい
シニアもしくはこれからシニアになろうとしている人たちが、長く現役で活躍するためのノウハウや考え方を伝えるのが目的です。ビジネスチャンスを増やす行動や、シニアの強みを活かした営業方法などを伝授しています。 - 人脈を広げたい
人脈を広げるノウハウやグッズについて具体的に伝授するセミナーもありますが、参加することで人脈を広げるのが目的なら交流型のセミナーがおすすめです。同業者の交流会ならパートナーやアドバイザーにめぐり合いやすく、異業者交流会なら新しいビジネスチャンスやコラボレーションが実現する可能性があるでしょう。勉強会形式のセミナーでも、懇親会がセットになっていれば人脈を広げるチャンスがあります。 - 自宅で受講したい
すでにフリーランスとして仕事がある程度、確立している人でも、仕事をしていくうえで純粋に「この技術を学びたい」、「あの分野について知りたい」といったニーズがあります。そのようなときはインターネットの動画配信で講座を受講するのがおすすめです。この方法だと目的の講座だけに絞って好きな時間に自宅で受講できるので、仕事との両立が難しくありません。また地方在住者や子育て中など、なかなかセミナーへ足を運べない人にも好評です。
セミナー参加で心がけること・注意すること
- アフターフォローもしっかり
セミナーで知り合った人たちの中で、今後もお付き合いをしたいと思う人がいればメールやSNSで連絡を取り合って関係を保ちましょう。講師や主催者にも感想を伝えると効果的です。セミナーによっては、開催後に参加者同士のコミュニティーがSNSなどで立ち上げられることもあります。 - 内容に偏りがないか冷静に判断を
講師によっては考えに偏りがあり、特に成功体験を語る内容は必ずしも参加者の事情にマッチするとは限りません。語り口調やキャラクターで強烈な印象を与える講師もいますが、すべてインスパイアされるのではなく、これは本当に正しい情報か、一歩引いて冷静に考えるようにしましょう。 - 悪質セミナーにつかまるな!
会場を押さえてHPやSNSで集客を呼びかければ、誰でも講師になれる時代です。中には金銭目的で高い受講料や教材を求められる悪質セミナーもありますので、つかまらないように注意しましょう。最初の受講料は無料か格安でも、その後、連続して別の講座を進められることもあります。主催者の人となりをよくみて判断することが大切です。
日々の業務に忙殺されやすいフリーランスですが、セミナーで新しい展開やスキルアップを求める姿勢も不可欠です。普段は一人で仕事をしているフリーランスにとっては、貴重な出会いが生まれる場でもあります。さああなたも早速、セミナー探しを始めてみませんか。
参照:フリーランスが参加すべき交流会・イベントについて解説した記事はこちら
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