ネットの普及、ウェブメディアの台頭、はたまた自費出版ブームなども手伝って、フリーランスで働くライターという職業が脚光を浴びてきています。
ここでは、フリーランスのライターになりたいが、何をすればいいのかわからない方、また既に始めていても少し行き詰まってしまった方などに向けて、ライター職を軌道に乗せるためのヒントをご紹介したいと思います。
フリーランスのライターとは
まず、フリーランスのライターについておさらいしてみましょう。
フリーランスライターの仕事内容
関心のある問題を自ら取材し、筆の力で言論するジャーナリズム色の強いライターから、ファッション、車、各種趣味など専門分野に精通したライターとして各種商業誌に寄稿して原稿料をもらう方、作家として小説やノンフィクションなどの作品を書く方など、様々です。
また、現在はウェブメディアが大きな市場を持っており、プロブロガーもライターの仲間になるでしょう。大手ニュースサイトの独自記事やエンタメ系記事を専門に執筆するライターも多数います。
得られる報酬と必要な経験・知識
ライター個人の経験年数、文章のクオリティ、ライターの知名度にもよりますが、
大体原稿用紙1枚で4〜5,000円から1〜2万円ぐらいです。
ウェブメディアであればこれよりも相場は下がるでしょう。
ライターのスキルとしては、文章作成能力はもちろん、
編集の知識、企画力、高いコミュニケーション力・行動力などが必要とされます。
企業所属のライターとの違い
1.仕事は自分でとる・つくる
商業誌の編集部に所属するようなライターや編集者は、
会社が雑誌やウェブなどの媒体を持っていて、そこに掲載する企画を担当するのが普通です。
しかし、フリーランスのライターの場合、当然所属する会社や編集部がありませんので、活躍できるフィールドはひとつの出版社や企業に限りません。いろいろなメディア・誌面に露出できますし、仕事は自らの手で勝ち取っていくことになります。
定期的に原稿の依頼をくれる出版社のお得意様をいくつも作るために、契約できそうな会社にどんどん営業をします。また、受身的に依頼されて記事を書くだけでなく、自分で考えた企画や取材したネタを持ち込んだりして、仕事を作っていく方も多いです。
またフリーランスの場合、紙の出版物にこだわらず、電子書籍で著作を発表して収入を得る方もいます。
2.取材費用もまずは自腹
どんな種類のライターかにもよりますが、取材費がたくさんかかる種類のフリーライターの場合、
まず取材費を自腹で払い、報酬が出た後に回収する形がほとんどです。
そのため、以外と先に出ていく経費が多いと思うかもしれません。
当然、この経費を見込んで見積りや請求を出す必要があります。
また、長期にわたる取材で経費が多数かかった力作のレポートでも、
そのネタを買ってくれる先がないと赤字になってしまうことも注意したいところです。
商業誌の編集部などに勤務する会社員ライターの場合、まず編集会議で通った企画について取材したり執筆をすることがほとんどなので、取材費も会社持ちになる場合が多いですし、会社員であれば給料制なので「書いてもお金にならないかもしれない」というリスクはあまりないでしょう。
そのかわり、会社の都合で動くことが多いため、自分が本当に書きたい企画に関われないことも多々あります。
ライターとして成功するには〜失敗を避けるためのケーススタディ
それではそろそろ核心に入っていきましょう。
フリーランスとして成功するために気をつけたいポイントを挙げてみたいと思います。
プロの文章は商業誌の編集に学べ
文章というものは、特に書くことを職業としない方でも普段から書いているものです。
しかし、何の経験もなく「明日からフリーランスのライターになる!」と決めてしまっては、
全く仕事が来ずに諦めてしまった・・という失敗につながりかねません。
プロの文章として必要最低限のクオリティを保つには、やはり実務経験が必要です。
仕事としての文章を書いたことがない方は、まず雑誌などの編集部に入って、プロの文章が生まれる現場で勉強をするとよいでしょう。エディトリアルの知識も身について一石二鳥です。
アルバイトであれば、たいていの所では頻繁に募集しています。
媒体にこだわるな!まずはwebメディアで経験を積むのもあり
商業誌の編集に触れ、フリーランスでやっていけそうだと思ったら、早速独立する方も多いでしょう。
しかし最初のうちは、フリーランスとしての実績がほとんどない状態ですので、大きな企画に関わりたくてもなかなか声がかからない、ということも考えられます。
フリーとしての実績と信用を築くためには、まずはウェブメディアに自分を売り込むのも一つの手です。
「自分は○○○しか書かない」、「週刊誌やwebニュースなんて・・」という考えは、ご自身の可能性を狭めてしまうことになりかねません。
できるだけ柔軟な気持ちで軽いフットワークを心がけていれば、実績が積み重なってきた時、きっと良い仕事に出会えるでしょう。
高度なコミュニケーション力を身につけろ
フリーのライターとして活躍している方々は、多くの仕事で人とのコミュニケーションが必要になります。
編集者との打ち合わせももちろん、一人の人物に対して迫る取材だけでなく、ある地域への取材などで周辺住民である一般の方に話を聞いたりすることもあります。
特に取材の場合、対象者からどんな話を引き出せるかは、ライターの「聴く力」に大きく左右されます。
話の持って行き方にもテクニックがあり、「この人になら本音を話してもいいかな」と思わせられたら大成功です。交渉のハウツー本などを参考に勉強するとよいでしょう。
フリーランス・ライターになるための参考サイト・書籍
最後に、フリーランスのライターになるために参考になる情報が手に入る書籍をご紹介します。
【本】「ライターになるための練習問題100」
練習問題というちょっと変わった形式で、ライターになるための基礎知識を身につけられる本です。
一問一答で読みやすいので、ライターという仕事がどんな仕事なのかをできるだけすばやく知識を身につけたい方におすすめ。
参照:Amazon「ライターになるための練習問題100 第2版」
【本】「実践的ライター入門」
若干出版年が古いのですが、非常に評価の高い本です。
著者は、ライターの中でも非常に稼いでいる売れっ子のライターなので、「売れる文章」を書くためのヒントやノウハウがたくさん詰まっています。
おわりに
文章を書くことが好きな方にはぴったりな職業ですが、それだけでは務まらないのが「ライター」という職業です。
コミュニケーション力、取材力、企画力、プレゼン力、様々なスキルを駆使して集めた情報を、文章というカタチにします。
しかし、大変なことを乗り越え、原稿料を手にした時には、辛かったことも吹き飛ぶぐらいやりがいがある、と言うライターの方も多いです。
フリーランスとして独立して行えば、その喜びは何倍にもなるものでしょう。
フリーランスのライターになりたいが、まだ迷っている・・という方も、ぜひ勇気を出して一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
参照:フリーランスのライターになるための方法について解説した記事はこちら
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