社会人なら誰でも持っていると言っても過言ではないものが名刺です。名刺はあなたに関する基本的な情報として「名前」「身分」などを相手に確実に届ける役割を果たします。商談にせよ、異業種交流会にせよ、ビジネスを展開していくために必要な情報がすべて詰め込まれているものが名刺ですから、これを交換することで話がスムーズに運ぶようになるでしょう。
この記事ではフリーエンジニアが名刺に必ず盛り込むべき項目や、場合によっては載せるのが難しい住所などの項目はどのように対応すれば良いかを解説し、フリーエンジニアの名刺の悩みをすべて解決します。
この記事にある名刺に載せるべき項目やその対応策などはインターネットや周囲のフリーエンジニアに実際に聞き取り調査をして選びました。そのため一般的な話を書いています。項目の取捨選択はフリーエンジニア次第ですが、まずはこの記事で基本を押さえてくださいね。
参照:フリーランスにおすすめの名刺について解説した記事はこちら
名刺には何を載せる?項目の洗い出しと取捨選択
いざフリーエンジニアとして名刺を作ろうとすると悩んでしまうのが名刺の中身や項目です。名刺に記載する項目としてはどのようなものが挙げられるでしょうか。例えば、次のようになるでしょう。
- 屋号
- 名前
- 住所
- 電話番号
- FAX番号
- 肩書き
- メールアドレス
- ホームページURL
- Twitterアカウント
- Facebookアカウント
- 他SNSアカウント
- 事業内容
- 資格
- キャッチコピー
- 写真(似顔絵)
- ロゴ
ざっと挙げるとこのようになりますが、これらのすべてが必要なわけではありません。例えばTwitterアカウントやFacebookアカウントは交流会やオフ会などで活躍する「個人名刺」としては役立つかもしれませんが、ビジネスに必須かどうかといえば、決してそのようなものではないでしょう。私が聞き取り調査した範囲では、むしろビジネスの場面ではSNSアカウントは教えたくないというフリーエンジニアもいました。
つまり名刺に記載する項目は名刺を使う場面と目的によって取捨選択する必要があるといえます。また、場面や目的別に名刺を複数作ることも考えておきましょう。
名刺に何を載せる?ビジネスに必須な項目はどれ?
ビジネスでは必須といえる名刺への記載項目にはどのようなものがあるでしょうか。上記の中から優先順位付けをしてみましょう。
必須項目 | オプション項目 | |
屋号 | FAX番号 | ロゴ |
名前 | ホームページURL | Facebookアカウント |
住所 | 事業内容 | Twitterアカウント |
電話番号 | 資格 | 他SNSアカウント |
メールアドレス | キャッチコピー | |
肩書き | 写真(似顔絵) |
必須項目は必ず含めるべき項目です。名前や住所などあなたとビジネスを進めていく上で必要な情報を含んでいます。いわばこれがないとビジネスに支障が出る項目だと考えてください。
ひょっとしたら「住所って必須なの?」と思われた方もいるかもしれません。確かに今は場所を選ばずどこでも仕事ができると言う意味では、住所はあまり意味がないものと思われるかもしれません。また個人情報を載せることに抵抗がある女性エンジニアもいるのではないでしょうか。
電話番号も悩ましいものがあります。今はほとんどの人が携帯電話やスマートフォンを利用しているため固定電話をそもそも持っていないフリーエンジニアはとても多いです。重要な個人情報であることや固定電話ではないことを気にして、名刺に電話番号を載せることに抵抗がある人も多いでしょう。
しかしながら、これはあくまでもビジネスです。郵便物を届けられない、どこが拠点なのかもわからない相手とビジネスをするのはやはり抵抗があります。名刺を渡す相手はよく知っている間柄でも、あなたの名刺は決済者の目にとまるかもしれませんし、そこで住所がないことを理由に契約や仕事に支障が出てしまうのはもったいないことです。もちろんこの記事ではこの住所問題を解決するための手段も解説しましたので、もう少し読んでくださいね。
オプションの項目はあなたの状況に応じて記載してもしなくてもいい項目です。例えばFAXはなくてもPDFでやりとりができればビジネスに支障は出ないと思われますし、ホームページURLがなくてもビジネスは進みます。事業内容や資格なども同様です。
もちろんオプションの項目でもビジネスを進めていく上でぜひ知っておいて欲しいことがあれば記載するのは構わないでしょう。あなたがもしエンジニアとして技術情報の発信をしているブログを運営しているならそのURLを載せても構いません。
悩ましい肩書きや屋号、ロゴは載せるべき?
フリーランスであれば肩書きや屋号、ロゴは自由に決められるため悩ましいところではありますが、ビジネスに必須かどうかを考えれば自ずと答えは出てくるでしょう。
名刺に肩書きがなければあなたはエンジニアではありません。ただの◯◯さんとして扱われます。あなたがビジネスの上でどんな役割を演じることができるのかは名刺に必ず記載しましょう。
屋号も信頼度を高める上ではぜひつけておきたいものです。実際には自室で作業をしようが、立派なオフィスで作業をしようが納品物がしっかりしていれば問題ありません。しかし社会の中では納品物の前に所属が評価されます。屋号があるだけで信頼はグッと高まります。
ロゴはどうでしょうか。ロゴはいわば装飾品です。あるに越したことはないと思いますが、なくてもビジネスに支障が出るとは思えません。そのため、ロゴは余裕が出来たときやフリーエンジニアとしての方向性が固まってきたときや法人化する際に検討しても遅くはないでしょう。
フリーエンジニアを悩ませる住所問題を解決する
住所を載せることに抵抗がある、または実家で親と同居しているため住所を載せることができないといったことは決して珍しいことではありません。その場合は名刺に載せる住所をなんらかの形で取得することが必要になります。
そこで登場するのがシェアオフィスやコワーキングスペース、バーチャルオフィスなどを利用した住所貸しサービスです。これらをうまく活用することで住所問題は一気に解決します。
シェアオフィスやコワーキングスペースは複数の利用者が同じ空間をオフィスとして共有するサービスですが、一部の施設では住所貸し(レンタルアドレス)サービスを提供しています。このサービスを利用すると郵便の受取も代行してくれますし、場所によっては会社登記まで行うことが可能です。
住所問題に悩むフリーエンジニアにはうってつけのサービスと言えるでしょう。
バーチャルオフィスで住所や電話番号問題を一気に解決する
バーチャルオフィスは住所問題だけではなく、オフィス問題全般を一気に解決してくれるものです。バーチャルオフィスは実際にオフィスを持つことなく、住所・電話番号・FAX・郵便物受け取り代行などを提供するサービスです。
提供するサービスは施設によって変わりますが、住所貸しサービスとして郵便物の受け取り保管、電話やFAX転送などを行ってくれるため、住所や電話番号を名刺に記載しづらい場合や固定電話でないと信用が足らないといった状況にも対応できます。
特に電話番号や住所を公にしづらい女性エンジニアにはとても嬉しいサービスだと言えるでしょう。
営業力の高い名刺とはどんな名刺なのか
名刺を作成する以上、いわば「営業力」が高い名刺を作りたいと思うのは当然です。しかしそれはどんな名刺なのでしょうか?
それは必須項目をすべて掲載した上で、エンジニアとしてのスキルや個性を伝える名刺です。
フリーエンジニアの営業ではあなたが必要なスキルを持っていることを大前提として、あなたという人間と仕事をしたいと思ってもらえるかどうかが勝負です。
そのためあなたのエンジニアとしての個性を名刺に入れることが名刺の営業力を高めることにつながります。ブログがあなたの個性を表現していると思うならブログのURLを入れましょう。GitHubをいつでも見てもらえるようにしてもいいでしょうし、自信のあるwebサービスを提供したならそのURLを二次元バーコードで印刷しておいてもいいでしょう。
営業力の高い名刺を作るには、あなたがビジネスパーソンとしての基本はしっかりと押さえている必要があります。さらにエンジニアとしてのスキルが証明できるものやあなたがとても面白く個性的で一緒に仕事をしたいと思ってもらえる何かを目に見える形で作っていることが必要ですね。
あなたの魅力を伝えるためにベストを尽くしましょう
この記事では名刺に載せる必須の項目やオプションの項目を列挙し、個人情報として掲載しづらい住所や電話番号はコワーキングスペースやバーチャルオフィスを利用して解決できることを解説しました。さらに営業力が高い名刺はエンジニアとしてのスキルや個性を伝える名刺だとしました。
クライアントはあなたという人間と仕事をします。そのためにも、あなたの情報をきちんと相手に伝え、その上であなたが魅力あるエンジニアだと知ってもらえるようにベストを尽くしましょう。
参照:フリーランスにおすすめの名刺について解説した記事はこちら
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