「ぶっちゃけどのくらい稼いでるの?」フリーランスエンジニア仲間と話しているとそんな言葉が飛び出すことがあります。会社員であれフリーランスであれ、同じエンジニアとしていったいいくら稼げるのか、興味をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
会社員であれば給与はある程度決まります。もっと稼ぎたいという野心をお持ちのエンジニアの方の中にはフリーランスエンジニアとして独立してさらに年収を上げていこうという方もいらっしゃるでしょう。しかしながら、フリーランスとして独立するとなればいったいいくら稼げる見込みがあるのかも知っておきたいところです。
この記事ではフリーランスエンジニアの年収に焦点を当てて解説していきます。現在フリーランスエンジニアとして活躍されている方はどのくらい稼いでいるのか、年収から見た自分の市場価値はどのくらいなのか、年収を上げていくためにはどのような戦略が取れるのかといったフリーランスエンジニアとしての戦略づくりのお役にたてるでしょう。
またこれから独立を志す方にとっても、どのような方向性で独立を目指していけば良いのかという点でお役に立つ記事だと思います。ぜひご覧ください。
フリーランスエンジニアの平均年収は500万円!?
フリーランスエンジニアの報酬の決定要因はとてもわかりにくいものです。報酬が決まる要因としては、市場で求められる技術の需要と供給の関係、年齢、発注元の相場観、職種による単価相場の違いなど多くのことが考えられます。しかしある程度の傾向や分布はあるようです。
独自にリサーチしたフリーランスエンジニアの平均年収を見てみましょう。
図1 フリーランスエンジニアの平均年収
年収の分布から見ると、年収1,000万円以上が5%、年収400万円〜1,000万円が55%、年収400万円未満が40%という結果になりました。この数字はいかがでしょうか?人それぞれの相場観、現在の給与、やりがいなど年収の捉え方はさまざまだと思いますが、一つの結論としてフリーランスエンジニアのおよそ半数は年収400万円〜1,000万円のレンジに収まっているという結果になります。
実際筆者の周りのフリーランスエンジニアによると、年収は波があるものの「おおよそ400万円〜500万円は確保できそうで良い時はもっと増える」という声がありました。そのためこの数字は信頼できるものかなというのが印象です。
関連記事:技術力が年収に直結する?フリーランスエンジニアの年収の相場とは
会社員エンジニアの平均年収はどのくらい?
フリーランスエンジニアの平均年収はだいたいわかりました。では会社員エンジニアはどのくらいなのでしょうか?
会社員エンジニアの平均年収の調査結果をご覧ください。調査は国税庁の平成25年民間給与実態調査を参照しました。その結果がこちらです。
表1 平成25年民間給与実態調査(国税庁)
会社員のエンジニアは情報通信業に分類されるとして平均年収は5,917,000円という結果が出ています。
会社員のエンジニアとフリーランスエンジニアの平均年収では差はあまり見られないといえるでしょう。ひょっとしたら「フリーランスエンジニアはあまり儲からない?」といった印象を受けた方もいらっしゃるかもしれません。
しかしそのような結論に至るのは早計ではないでしょうか。
会社員であれば給与はほぼ決まっています。いわゆる上司の給与が将来の給与となる可能性が高いですよね。しかし、フリーランスエンジニアは自分のスキル、自分という商品を武器にして単価交渉や仕事の選択を行うことも可能。つまり自分の力で年収を上げていくことができるのです。
もちろん仕事を自分で探すといった営業スキルなど会社員時代にはあまり関わりのなかった業務も発生します。これらはすべて自分の年収、そして何よりもやりがいに直結する業務ですから、きっとできる業務だと思いますよ。
フリーランスエンジニアとして年収を上げていくための戦略とは
さて、フリーランスエンジニアが年収を上げていくためにはどのような戦略を取れば良いのでしょうか。
フリーランスエンジニアが年収を上げていくために最も重要なことは一緒に働きたいと思える付加価値をつけることにあります。他の人よりも高い年収をあげようと思えば、高い報酬分の付加価値が必要です。つまりエンジニアとしてのあなたの強みを作ることがとても重要になります。
ここで重要なことはあくまでもお客様から見た付加価値ということを忘れてはいけません。そこでどんな付加価値が今のフリーランスエンジニア業界で重宝されているのか、お客様がお金を出しても欲しいエンジニアはどんなエンジニアなのか、フリーランスエンジニア役割別平均単価の調査結果を見てみましょう。
表2 フリーランスエンジニア役割別単価
アナリスト | 700000〜900,000 |
プロジェクトマネージャ | 600,000〜1,100,000 |
アーキテクト | 700,000〜900,000 |
デベロッパ | 400,000〜700,000 |
この表からわかるように、アナリストやプロジェクトマネージャといったいわば上流工程を担当する役割の単価は他の役割に比べて高くなっていることがわかります。逆にデベロッパといった開発要員の単価には突出したところは見られません。 さて、上で年収を上げていくための重要な方策は付加価値であると書きました。
アナリストやプロジェクトマネージャの年収が高いことから、これらの役割の特性を自分自身の付加価値として身につければ年収が上がることが考えられます。
ではアナリストやプロジェクトマネージャの特性とは一体どのようなものでしょうか?
これは一言で言えば、利害関係者をうまく取りまとめる力であると言えるでしょう。アナリストやプロジェクトマネージャは上流工程の問題範囲の策定、要件定義、開発中の仕様の確認や仕様変更対応などお客様と直接交渉をする場面が多い役割です。そのため責任が大きく、年収が高いこともうなずけます。
フリーランスエンジニアとしてお客様とどのような立ち位置で関わっていくか、その立ち位置をどのようにして付加価値に転換していくかを考えることはとても大切なことです。今現在、開発要員としてフリーランスエンジニアや会社員として働いているのなら、まずは今の仕事に全力で傾注することが付加価値をつけるための最低条件です。
この条件を満たした上で、まずは身の回りの利害関係を調整するような立場を目指してみてはいかがでしょうか。
例えばプロジェクトメンバーとプロジェクトマネージャの間に入り業務や進捗の管理を行うことはどうでしょうか。もしこれが難しければ周りの方の仕事の進み具合に気をくばる、プロジェクト内で体調を気遣って声をかけてみるといったことならすぐに始められるかもしれません。
え?そんなこと?と思われるかもしれませんが、優秀なアナリストやプロジェクトマネージャであればこれは日常の業務の一環として当たり前にこなしていることです。
むしろこのような行動の積み重ねが「プロジェクトの進捗のボトルネックやクリティカルな業務改善、潜在リスクの早期発見」につながることが多いのではないでしょうか。
これはまさにプロジェクトマネージャの仕事ですよね。
まとめると、まずは身の回りの利害関係者、プロジェクトメンバーの業務や進捗に気をくばり、できれば管理や声かけができるようになること。その中でプロジェクト全体の問題点や改善点を発見するように努めること。発見したことや気がかりなことをプロジェクトマネージャに提案すること。これらを通じてプロジェクトに貢献できるような人材を目指すことはあなたの付加価値を高めてくれるでしょう。
関連記事:【実はどうなの?】ITエンジニアの平均年収と年収アップ術を知る
付加価値を高めるために、できることから始めましょう!
年収の数字はいかがでしたか?数字の捉え方は人それぞれあると思います。しかしながら最も重要なことはあなたの付加価値を高めることです。これは年収にも関わることですし、なによりもエンジニアとしてのやりがいや必要とされるエンジニアになるためには重要なことです。
戦略を立てながらも役に立つ人材を目指しましょう。
さて、あなたのプロジェクトは順調ですか?
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