フリーランスにとってポートフォリオは超重要
「ポートフォリオ」は複数の意味を持つ言葉ですが、クリエイターの中では自分の作品一覧をまとめたものとして使われます。ポートフォリオの直訳が「紙挟み」や「書類ケース」であるように、かつては代表的な自分の作品を持ち歩いてクライアントに提示するのが当たり前でした。今でも紙媒体のポートフォリオは売り込みなどに有効ですが、現在は「ポートフォリオサイト」と呼ばれるWebサイトを作り、自分の作品をインターネットで発信する人が増えてきました。
有名なデザイナーやプログラマー、写真家たちも「Works」という名で代表的な作品を公開しているケースが多く、国内外の印象的なポートフォリオサイトをまとめた紹介記事もたくさんあります。ポートフォリオサイトは個人で仕事を取っていくフリーランスにとって自分の作品や実績をアピールし、新規案件獲得のためには欠かせないツールとなっています。
実績紹介するときの注意点
ポートフォリオサイトではこれまで関わったWebページやチラシ、ロゴデザインなどの作品を紹介します。重要なのは、クライアントから事前に掲載許可を取っておくことです。特に守秘義務が発生している案件を勝手に掲載したり、会社員時代の業務内容を自分の成果として公開したりするのは絶対にNGです。また、下請け的に引き受けた仕事を自分の作品とするのは難しいこともあります。ライターの場合は署名付きで書いた作品を紹介するのは問題ありませんが、それ以外は「スポーツ系雑誌 コラム担当」や「有名グルメサイトで企画・取材」など掲載先が特定されない形で実績を紹介しましょう。
もしポートフォリオに載せる作品がなければ、知人のWebサイトを無料や格安で作らせてもらったり、クラウドソーシングで受注したりして実績を増やす方法があります。趣味で作った作品やデザインのテンプレートを紹介しても良いでしょう。逆に担当した作品が多い場合は、代表的なものに絞って掲載します。
ポートフォリオに載せる作品の必要データ
- 1. 作品の画像
制作に関わったWebページのスクリーンショットやバナーなどで紹介します。縦に長いWebサイトはヘッダーからフッターまで数枚に分けて画像を取得しましょう。キャプチャ専用のソフトを使うと手早く処理できます。
- 2. URL
実際にサイトを閲覧して作品のクォリティーを見るため、公開されているものURLを紹介します。
- 3. 制作期間
作業スピードもスキルの一つです。正しく記載しましょう。
- 4. 使用したソフトや技術(スキル)
PhotoshopやIllustrator、Dreamweverなど作品を作るのに使用したソフト名を書いておきます。WebサイトについてはWordPressなどのCMSやHTML、CSS、JavaScriptなど使用したテクノロジーを紹介しておくとスキルのアピールになります。
- 5. 開発のコンセプト
どのような点に力を入れたか、コンセプトは何かなど作品についての思い入れやアピールポイントをまとめておきましょう。
ポートフォリオ作成サイトを利用してサクサクっと作成!
ポートフォリオサイトはフリーランスにとって効果的なツールですが、凝った内容で公開まで時間がかかりすぎるのはNG。その間に貴重なクライアントを逃してしまうかもしれませんし、何より仕事の時間を減らすのはもったいないことです。
そこでポートフォリオ用のWebページは、HPの作成支援サイトを利用するのがオススメ。豊富なテンプレートが用意されていたり、画像をドラッグ&ドロップするだけでサイトが完成したり、自分で自由にカスタマイズできたり、それぞれに特徴があります。無料で始められるものがほとんどですが、容量やサポート体制の充実を図るなら有料プランの利用をおすすめします。まずは自分が作りたいポートフォリオサイトをイメージして、使いやすいサイトを見つけましょう。
また紙媒体と違って、Webはいつでもメンテナンスできるのがメリット。ある程度の出来で公開し、随時、気になる点を修正していく方が営業効果は高いはずです。すでにポートフォリオサイトを立ち上げている人も定期的に内容を見直し、いま流行っているデザインなどを積極的に取り入れたいものです。
<ポートフォリオサイトに適したHP作成サイトの例>
Strikingly https://www.strikingly.com/
Jimdo http://jp.jimdo.com/
WiX http://ja.wix.com/
Squarespace http://www.squarespace.com/
Salon.io http://salon.io/
ポートフォリオサイトだけで本当に仕事は取れるのか?
ポートフォリオサイトを公開すると実績が多くの人の目に留まることになり、社会的な信用も高まります。また、意外なところから依頼や問い合わせが来る可能性も高まるでしょう。実際にポートフォリオを公開しているだけで、勝手に営業してくれている、というフリーランサーの声もあるほどです。
しかし公開しただけでは閲覧者数もなかなか増えず、営業効果もあまりありません。Webサイトは更新し続けることが1つのポイントとなります。facebookやTwitterなどのSNSやブログを併設するなどして、常に何かしらの情報を発信し続ける努力をしましょう。
また営業先によっては、紙媒体のポートフォリオを用意しておいた方が良いケースもあります。この場合もただ郵送するだけでは見てもらえない可能性があるので、きちんと対面して手渡しする、というひと手間が有効です。
ポートフォリオは自分を表現し、アピールする場として重要なものですが、あくまでツールの1つであることに変わりはありません。内容を懲りすぎるより、ポートフォリオ作成サイトなどを利用して効率よく完成させること、情報発信や交流を通して多くの人に見てもらうことの2点が大事なポイントです。まずは気軽に作成をしてみましょう!
参照:フリーランスのホームページについて解説した記事はこちら
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