リモートワークは通勤せずに仕事ができる便利な働き方です。通信環境が整っていれば居場所に関係なく作業できるため、交通費の削減や新たな雇用創出などに期待されています。
しかし、良いことばかりに思えるリモートワークにも、ストレスになってしまう部分があります。今回はよく似た働き方であるフリーランスと比較しながら、リモートワークのストレスについて見ていきましょう。
リモートワークが抱える3つのストレス
リモートワークで感じるストレスには、代表的なものが3つあります。これらのストレスを理解しないままに仕事を始めてしまうと、リモートワークという働き方が破綻してしまうこともありえます。
会社への導入や実際に働くことを検討しているのであれば、ストレスについて理解しておくことが大切です。
コミュニケーションが制限される
リモートワークのストレスとして最初にあげられるのが、コミュニケーションのストレスです。直接顔を合わせていれば身ぶり手ぶりできちんと説明できるものが、言葉や文字だけだとうまく伝わらなくなります。
反対に、言葉や文字だけで伝えられる情報が、くみ取りにくいと感じることもあるでしょう。テレビ電話を使えば直接会っているのと変わらないレベルの会話ができますが、気軽な質問では利用を遠慮してしまうこともあります。
長時間労働になってしまいやすい
リモートワークが長時間労働になりやすいとして問題視されているのには、いくつかの理由があります。まず仕事とプライベートの時間が曖昧になってしまうことです。
別のことをしながら作業できるのがリモートワークの魅力ですが、常に仕事のことを考える状態になりやすく、結果的に長時間労働のような生活が形作られてしまいます。次に、会話のタイムラグも労働時間を伸ばす原因です。オフィスから離れていることで情報を受け取るのが遅くなり、対応に時間を費やす必要が出てくる場合もあります。
そして「結果を出さなければいけない」「期待に応えたい」といった気持ちも、長時間労働につながる要因です。結果主義の側面が強い働き方であることから、仕事の完成品に対して必要以上に時間をかけてしまうのです。
孤独感を感じやすい
会社から離れて仕事をしていると、一人で働いているような感覚になってしまいます。メールやチャットなどで指示を受けることに対して「まるでロボットのようだ」と感じてしまうこともあるでしょう。
とくに、誰とも会わずに仕事をしている場合は、よりいっそう孤独感を感じやすくなります。もちろん「孤独感を感じるくらいの方が集中できて良い」という方も中にはいます。ただ、直接の会話がないことを寂しいと感じてしまう方にとっては、耐えがたいものになるかもしれません。
リモートワークのストレス解消法
リモートワークのストレスを根本的に解消する方法もチェックしていきましょう。受けたストレスを別のところで発散するのではなく、ストレスの原因を改善することで、より働きやすい環境が作りだせます。
コミュニケーションのストレスはツールで補う
コミュニケーションで感じるストレスには、ツールを使うことで対処できます。チャットツールや社内SNSなど、仕事に合ったものを利用することで満足のいくコミュニケーションが取れるようになります。細かな情報を共有したい場合も、ツールを使用すればラグやミスなどが発生することもありません。
無理のないセルフマネジメントで労働時間を調整する
長時間労働のストレスについては、セルフマネジメントによるところが大きくなります。どれだけ会社から勤怠管理されていたとしても、オンオフの切り替え方や結果を出そうとする気持ちは、結局のところ自分次第です。
そのため労働時間については、自分の中でルールを作り、それをきちんと守っていくようにしましょう。ただルールのレベルは「19時以降は仕事しない」「完成品の質は仕事の時間内で高める」など、無理のないところに設定することが大切です。
働く場所を変えることで孤独感を解消する
孤独感への対処は、働く場所を変えてしまうのが効果的です。とはいえ毎日場所を変えていると別のストレスが生まれる可能性があるので、週に数度、カフェやコワーキングスペースを利用してみたり、会社に出社してみたりすると良いでしょう。
1つ注意しておきたいのは、SNSで孤独感を解消しようとすることです。アメリカの大学研究チームによれば、SNSの利用は幸福度を下げてしまう効果があるといいます。そのため孤独感を感じたときは、なるべく物理的に解消するようにしましょう。
リモートワークで働いた場合の正社員とフリーランスの違い
リモートワークで働いた場合のストレスは、正社員とフリーランスのどちらで働くのかによっても変わってきます。遠隔地で作業する点では同じですが、感じるストレスには決して小さくはない違いがあります。
正社員でのリモートワークには頼れる同僚がいる
一人で作業をすることについては、正社員であってもフリーランスであっても違いはありません。しかし正社員としてリモートワークをする場合には、互いに助け合える同僚がいます。分からないところを教えあったり手が回らない仕事を分担しあったりと、チームで仕事をこなしていけます。
一方フリーランスの場合は、どれだけ困ったことがあったとしても、基本的には1人で対処していかなければいけません。同業者のコミュニティに参加すれば相談相手が見つかるかもしれませんが、自ら積極的に行動していく必要があります。
フリーランスには仕事が途切れる不安がついてまわる
仕事がなくなってしまう不安は、雇用されているわけではないフリーランスの方が大きくなります。基本的にフリーランスと企業の契約は1つの仕事に対するものであるため、次の仕事が依頼されるかどうかは分からない部分が多くなります。
一方正社員としてリモートワークをしている場合には、遠隔地にいたとしても雇用契約で結ばれているため、突然仕事がなくなるという不安は基本的にはありません。万が一仕事がなくなったとしても、失業保険のあるなしを考えれば、正社員の方が精神的に安定できるといえます。
まとめ
自由度が高いリモートワーカーにも、ストレスになってしまうポイントはあります。長時間労働のストレスや孤独感に対するストレスなど、遠隔地での仕事を成立させるためには、これらのストレスがあることを理解しておかなければいけません。
とはいえ、時間的なメリットなども多いので、フリーランスを目指している方や興味がある方はリモートワークで働くことを選択肢の一つとして考えてみるのもいいでしょう。
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