Javaをこれから勉強する、またはこれから仕事で利用すという方にとって、Javaの技術やノウハウを習得するのは簡単なことではありません。
Webで検索をしながら学ぶことは可能ですが、やはり入門書で勉強する意義は大いにあります。
しかし、入門書はいくつも種類があって特徴が様々です。
また、学ぶ人の向き不向きがあるためどれを選べばいいのか悩んでしまいます。
本稿ではそのような方々のために、オススメするJavaの入門書と特徴をいくつかご紹介します。
なお、対象者を下記の2つの方に分けてご紹介します。
プログラミング初心者(構文と文法の勉強)
構文と文法は知っている方
参照:エンジニアのスキルアップ・リスキリングの重要性と取り組み方について解説した記事はこちら
項目
- やさしいJava 第5版
- やさしいJava 活用編 第4版
- Head First Java 第2版 ―頭とからだで覚えるJavaの基本
- スッキリわかるJava
- eclipsで学ぶ初めてのJava
- Java逆引きレシピ
- 最後に
やさしいJava 第5版
- 著者
高橋麻奈 - 対象者
プログラミング初心者 - オススメポイント
タイトル通りの内容でわかりやすさに重点を置きつつも、
しっかりと理解しながら基礎を学ぶことができます。プログラミング初心者にうってつけの入門書だと思います。見やすいフォントを使っていたり、イラストも豊富に使ってわかりやすい図解で概念を丁寧に説明してくれているので、インプットしやすく理解しやすいような配慮がなされています。著者は「やさしい」シリーズとしてJava以外の言語も同様に入門書を出版しています。
また、女性ということもあり、理解して想像した通りに動く事を重要視していて、わかりやすい表現に対する熱意が感じられます。
参照:Amazon「やさしいJava 第5版 (「やさしい」シリーズ)」
やさしいJava 活用編 第4版
- 著者
高橋麻奈 - 対象者
構文と文法は知っている方 - オススメポイント
先述した「やさしいJava 第5版」の活用編です。
活用編では、実際の業務に使われる基本概念等を学ぶことができます。
一般的なシステム開発の現場で使える技術を意識したテーマで構成されていて、Javaを使ってどんなことができるかを広く浅く紹介しながら
プログラミングして動作を確認することができます。
大まかに下記の様な概念や仕組みを学ぶことができます。
- swing
グラフィカルアプリケーションが動く基本的な仕組みを理解できます - サーブレット、JSP
WebアプリケーションWeb上で動くJavaを理解できます - xml
文書やデータの意味や構造を記述するためのマークアップ言語xmlの
基本や操作を理解できます。 - jdbc
Javaからデータベースを操作するAPIを理解できます。
参照:Amazon「やさしいJava 活用編 第4版 (「やさしい」シリーズ)」
Head First Java 第2版 ―頭とからだで覚えるJavaの基本
- 著者
Kathy Sierra, Bert Bates - 対象者
構文と文法は知っている方 - オススメポイント
著者は海外の方です。
初心者の方には海外の入門書は馴染みがなく、
とっつきにくいように思われるかもしれませんが、
日本の入門書とはまた違った角度からのアプローチや手法を交えて
楽しみながら学べる様な仕掛けが施されています。当書をパラパラめくるとポップな挿絵や写真がふんだんに盛り込まれていて
一瞬外国のバラエティ番組を見ているような感覚になりますが、
これらを含めて全ての内容は認知心理学や教育心理学の成果をベースにしているそうで、ページ数が多いにも関わらず集中力が切れないように工夫されており、また学習した内容も忘れられないような構成になっているようです。
当書の出版社であるオライリーはIT業界では有名な出版社で、
他にも「アニマルシリーズ」と称して、
特定の言語や技術に特化した技術書をシリーズ化して出版しており、
技術者の間では各表紙の動物の名前の愛称(ラクダ本やラマ本)で親しまれています。
参照:Amazon「Head First Java 第2版 ―頭とからだで覚えるJavaの基本」
スッキリわかるJava
- 著者
中山清喬、国本大悟 - 対象者
プログラミング初心者 - オススメポイント
dokoJavaというWeb上で利用できるJava開発環境を使って
勉強できるような構成になっているので、
Webに繋がっているブラウザさえあれば開発環境の設定が不要で、
誰でもすぐにJavaプログラミングの学習が開始できます。
入門書のほとんどは、JDKというJava開発用のパッケージをインストールし、
Javaのコンパイルと実行ができる開発環境を整えてから勉強を進めていきますが、
初心者の方はここでつまづいてしまうことも少なくありません。
当書ではその心配がなく、Javaの構文と文法の基礎を学ぶことに集中できるでしょう。
参照:Amazon「スッキリわかるJava入門 第2版 (スッキリシリーズ)」
eclipsで学ぶ初めてのJava
- 著者
木村 聡 - 対象者
構文と文法は知っている方 - オススメポイント
今や定番となっている、統合環境IDEである開発ツール「Eclipse」での開発を想定して、DVDのサンプルを動かしながら、プログラミングを体感学習できます。サンプルプログラムと動作環境、コーディング支援ツールが付録として収録されているため、当書と動作するパソコンさえあればJavaの開発環境を構築して勉強することができます。
仕事でEclipsを利用したJavaの開発に携わる予定の初心者の方はぜひ当書をオススメします。
参照:Amazon「Eclipseで学ぶはじめてのJava 第4版」
Java逆引きレシピ 第2版
- 著者
竹添 直樹, 高橋 和也, 島本 多可子, 佐藤 聖規 - 対象者
プログラミング初心者
構文と文法は知っている方 - オススメポイント
Java開発環境の準備や基礎知識から
「クラス・インターフェース、コレクション、日付操作、ファイル・入出力、スレッド、XML、JDBC、Junit、ネットワークの基本・定番・応用テクニック」等、実践的でよく利用される実装を「〜したい」の形式で辞書引きできます。他の入門書で学習しながら細かい箇所で思い出せない実装がある場合に
もう一冊当書を辞書代わりに持っていれば素早く必要な箇所だけを調べることができて学習がよりはかどるでしょう。
また、プログラミングの基本概念や基礎知識は記載されておらず、Javaに関する内容しか記載されていないため、
プログラミング初心者だけではなく、構文と文法は知っている方にもオススメです。
最後に
実際の開発の現場では納期が決まった仕事の場合、
わからないことがあれば開発中にググって問題を解決することがほとんどです。
しかし、そんな開発ばかりしていると、
突然思いもよらない問題に直面することが往々にしておこってしまい、
基本を理解していないまま中途半端な実装をしてしまうと、
不具合が発生してしまうようなことにもなりかねません。
また問題解決力や技術力が身につかず、泣きをみることになってしまいます。
Webでの勉強も必要ですが、まずは入門書で基本をしっかり頭にインプットしておいて、現場で応用できる力をつけておくことが必要不可欠です。
そして、学びのタイプは一人一人違います。
その人にあった本を選べば理解しやすくてスムーズに技術が身につきますが、
反対にその人に合わない本を選んでしまうと理解できない苛立ちが募って
負のスパイラルに陥ってしまうこともあります。
ぜひ本稿で自分にあった入門書を見つけ、技術力を磨いてください。
また、各入門書はWeb上で冒頭のみ試し読みすることができるので、ぜひ活用して参考にしてみてください。
参照:エンジニアのスキルアップ・リスキリングの重要性と取り組み方について解説した記事はこちら
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