人材流動性が昔と比較して高まってきたことによって転職に対するハードルは下がってきたとはいえ、
人生のうちに転職というものは何度も何度も繰り返しできるものではありません。
キャリアをステップアップさせていくための転職の適度な回数は2〜3回ほどです。それ以上の転職になるとキャリアダウンになる可能性が高くなってきます。つまり、2〜3回しか転職が出来ないということはそのうちの1回の転職というものはあなたの人生にとって非常に大事なイベントになるということですよね。
そんな重要なイベントの転職を成功させるためには、言うまでもなくあなたの望むような環境で働ける企業を見つけ、そこに就職することが必要になります。転職を成功させるためには企業側と転職者側の情報の非対称性を限りなくゼロに近づけ、入社時のギャップを極限までなくすことが重要になってきます。
つまり言い換えれば、様々な情報収集ツールを使って気になる企業の情報を集めなければいけません。昨今、インターネットの発達によりインターネット上での情報量は爆発的に増えてきています。転職活動時もこれまでよりも格段に楽に企業情報を集めることが可能になりました。
一方で、インターネット上での情報収集だけでは不十分であるという一面があります。インターネットに流れてくる情報は加工・伝達を経た二次情報が多いため、一次情報を手に入れることは難しいです。つまり、企業側と転職者の情報の非対称性をゼロに近づけるためには、自らの足を動かして一次情報を手に入れる必要があります。
このような一次情報を得るために使えるツールはいくつか存在しますが、そのうちの1つに「転職フェア」が挙げられます。この記事では「転職フェア」の賢い有効活用方法をご紹介します。
転職における情報で大事なのは”量と質”
エンジニアが転職をする際に集めないといけない情報は多岐にわたります。「給与」「待遇」「福利厚生」「企業の成長度合い」「文化」「ビジョン」「就業環境」「人」「技術力」などです。
転職サイトや転職エージェントを利用すれば、上記の項目のほとんどの情報を手に入れることができます。数字の部分は偽ることができないため、インターネットに公開されているものを見ても、転職エージェントに教えてもらっても、社員に聞いても事実は事実なので質に差異はありません。
一方、数字では語ることが出来ない「性質」に関する項目は情報収集のやり方によって内容が異なります。例えば「人」や「技術」に関する内容はできる限り自分自身の目で確かめる必要があるでしょう。企業サイト、転職エージェント、実際に働く社員などから多角的にサンプルを集め、それを自分なりに解釈・咀嚼する必要があります。
転職フェアでしか得られない情報も
転職フェアに行く利点は、実際に複数人の社員に会い、「ぶっちゃけ話」を聞くことができる点です。企業内の会議室で行われる形式的な面接とは異なり、広い賑やかな転職フェアの会場で行われるイベントは、人の心を知らず知らずのうちにオープンにします。また、転職フェアは丸一日を使った長丁場のイベントであるため、後半戦は社員の方も多少疲れているため本音を引き出しやすくなってくるというところもポイントのうちの1つです。
このような心理的状況をうまく利用して、実際に企業で働く社員からでしか聞き出せない情報を手に入れましょう。例えば、その企業で働く人にはどんな人が多いのか、分類をする場合どのようなタイプが多いのか、それぞれどのようなモチベーションで働いているのか等です。
おそらく転職フェアでプレゼンを行っているような方は企業を代表するリクルーターの方だと思うので、最初は比較的角の立たない無難な回答が返ってくるでしょう。この際、そこで引き下がらないように注意してください。それだけで満足してしまえば、それは企業サイトに書かれているような内容を得たこととなんら変わりありません。そこからもう一歩踏み込んで、「ここだけの話どうなんですか」という内容を聞き出しましょう。
うまくそういった話を聞き出すためには、「前職ではこういった人が多く、実際に他の企業でもそういった話はたくさん聞くのですが、御社ではぶっちゃけどうでしょうか」のようにズバっと聞いてしまいましょう。転職フェアではリクルーターの人は1日にかなり多くの人に出会うため、多少失礼と思われるような質問をしたとしても鮮明に覚えていることはほとんどありません。面接の場合だと、「自分の合否に影響が出るかもしれない」と思って突っ込んだ質問がしづらくなってしまいがちなので、転職フェアという場をうまく利用するほうが賢いです。
エンジニアの転職フェアなので、技術についても深掘りして質問するようにしましょう。リクルーターの方もエンジニア向けの転職フェアのために準備をしてきているため、質問にきちんと答えてくれるはずです。技術に関する質疑応答のやり取りの中、リクルーターがあまり技術を理解できていないような場合は黄色信号です。リクルーターといえども、企業の顔となるような方々は技術者にとって良い会社であれば、理解度が高いです。リクルーターの方自身が技術を使うことができないとしても、企業内の評価面談などを通じて技術のことは必ず理解しているはずです。
しかし、あまり技術に対する理解や関心がないリクルーターの方と出会う場合があります。このようなパターンは、あまりエンジニアに対する理解が深くなく、あなたの望むような職場ではない可能性が高いです。「営業、マーケッター、人事、バックオフィス、開発陣はそれぞれどのようなタイプがいますか」といったような他の職種と比較検討できるような質問をしてみると良いでしょう。
転職フェアを活かすために必要なポイント
転職フェアには十数社の企業が参加し、1日で様々な企業と出会える良い機会です。転職フェアに参加する際にやってはいけないのが「何も予定を立てずに、その場で気になった企業を回っていく」ということです。
転職フェアに参加する前には必ず事前に参加企業を下調べしましょう。
インターネットに載っている情報は全てメモしておくのです。これをする理由は2つあります。
まず、自分の気になる企業をピックアップし、その企業を中心に転職フェアを回れるようにするためです。転職フェアは1日あるとはいえ、だいたい後半になってくると疲れてきて集中力が切れます。したがって、元気や集中力がある前半戦のうちに気になる企業にアタックできるようにする必要があります。場当たり的に企業を回っていると、あなたにとって良い企業を見逃してしまったり、ベストパフォーマンスを出せない可能性があるので注意しましょう。
次に、リクルーターから得る情報の質を上げるために事前準備は必須です。そもそもインターネットで調べてわかるような内容をわざわざリクルーターに直接聞く人は、リクルーターにとって魅力的に映りません。事前準備をしていないことが明確にわかってしまうからです。理想的な質問の仕方としては、「インターネットで調べた所、◯◯という点が気になりました。この点については私は□□だと思っているのですが、実際御社で働かれている方から見るとどうでしょうか?」のように、「調査結果」と「自分の意見」をセットにして質問をするようにしましょう。特に「調査結果」の部分には、転職口コミサイトをうまく活用しましょう。口コミサイトには実際に働いた方の感想が書かれているため、より核心に迫る内容をリクルーターの方と話すことができます。「口コミサイトに書かれていて気になったのですが〜」という枕詞を使うことができれば、たとえネガティブな内容でも通常よりは話を聞きやすくなり、リクルーターとしても大きく気分を害することはないです。
以上のように、詳しく情報を集めたい企業に優先順位をつけ、その企業については事前リサーチを怠らず、質問をする際にはできるだけ早く聞きたい項目の核心に迫れるような質問の仕方をすることが効率よく転職フェアを使うためのポイントです。
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