40代システムエンジニア。読者の方はこの言葉から何をイメージされるでしょうか?この記事は、40代システムエンジニアの実情を知ってもらった上で、40代のどんな職種の人がシステムエンジニアになれるのか、また現在40代システムエンジニアの人がどんな職種にジョブチェンジできるのかをお伝えします。きっと、あなたの今後のキャリア構築に役立つと思います。
40代システムエンジニアの現実
そもそもシステムエンジニア(SE)とは
システムエンジニアへの転職を考えている人で、そもそもシステムエンジニアとはどういった仕事をするのか、正しく理解していますか?ここを理解していないと、転職活動やジョブチェンジは上手くいきません。
もし仮に就職できたとしても「思っていた仕事とは違う!」「転職すべきではなかった!」など、当人はもちろんですが、企業側にとっても不幸な結果となってしまいます。
ではシステムエンジニアとは何を行うのでしょうか?
ずばり、システムエンジニアとは、顧客からヒアリングを行いシステムの設計を行う職業です。
それでは具体的な仕事内容を次項で説明します。
システムエンジニアの仕事内容
システムエンジニアの仕事は、顧客の要求を元に仕様を決定しシステムの設計を行います。
システム構築には以下の開発工程があり、システムエンジニアは要件定義、 基本設計、詳細設計、テストの主に上流工程を担当します。ただし、企業やプロジェクトによっては、システムエンジニアがプログラミングの一部または全部を担当するケースもあることを覚えておいてください。
- 要件定義:顧客からの要求をヒアリング、分析し、実現策を決定する。
- 基本設計:システムを実現するための機能や構成を設計する。
- 詳細設計:プログラムを作成するための細かい仕様を設計する。
- 製造 :詳細設計通りにプログラムを作成する。
- テスト :プログラムが設計通りに動作するかを確認する。
- 導入 :システムを実際に稼働させる。
40代システムエンジニアの平均年収
では、システム構築の上流工程を担うシステムエンジニアの平均年収は、どのくらいになるのでしょうか?
システムエンジニアの平均年収は会社の規模や凝縮、前職までの職歴等によって異なりますが、平均450〜600万円となります。40代となると、もう少し平均年収は上になるかもしれません。ただし、未経験からシステムエンジニアへ転職やジョブチェンジした場合は、経験やスキルがないため、最初は450万円以下になる可能性も十分あり得ます。
40代で他職種からシステムエンジニアになれるのか?
システムエンジニアへ転職する際の年齢制限
あなたの現在の職種は何でしょうか?営業、経理、業務(調達、生産計画、出荷等)管理者、銀行員?未経験者がシステムエンジニアになる場合の年齢は、20代までが圧倒的に有利です。では、40代ではどうなのでしょう?
正直、非常に厳しいというのが現実です。しかし、可能性がゼロではありませんのでご安心を。システムエンジニアになるための必要な能力について説明します。
システムエンジニアに向いている人
未経験からシステムエンジニアになるには、最低限以下3つの能力が必要でしょう。
- コミュニケーション能力
システムエンジニアは、顧客のニーズのヒアリングや解決策を分かりやすく説明する等顧客への交渉や調整が必要です。また、プログラマへ仕様の説明やチームをまとめる等、システムエンジニアにとってコミュニケーション能力は欠かせません。 - ITに興味がある、ITトレンドに敏感
スマホやITガジェット等ITトレンドに興味があったり、ご自身の仕事でEXCELやワードを駆使している人は、新しい技術や知識を積極的に習得したり、自分の力でシステム開発をした際にやり甲斐を感じることができます。 - 体力、気力
システムエンジニアはただでさえ納期までの残業や顧客との折衝で忙しいのに、未経験からとなると働きながら仕事の流れやIT知識・技術を覚える必要があります。できる限り早く戦力となるため、40代だからこそ体力と気力が必要です。
システムエンジニアへ活かせる職種や経験、スキル
ここでは前述した能力に加え、システムエンジニアになるために有利な職種や経験、スキルをご紹介します。未経験からシステムエンジニアになるには、コミュニケーション能力が必要と述べました。
コミュニケーション能力が得意な職種と言えば、まず思い浮かぶのが「営業」です。顧客へのヒアリングや説明、交渉が得意な職種ですね。営業がシステムエンジニアに転身する場合は、開発工程最上流の要件定義をメイン
に活躍ができるでしょう。
次に有利になり得る職種は「コンサルタント」です。顧客の要求を分析したり、課題に対する解決策を提示する等、コンサルタントは開発工程の要件定義と基本設計で活躍できると思います。
他にも職種ではないのですが業務に精通している人です。例えば、経理が仕事で簿記や原価計算に精通していれば、それに関連したシステム設計ができる可能性があります。さらに、システムプロジェクトでエンドユーザや要求側としてプロジェクトに携わった経験がある人は、システムエンジニアの作成した基本設計書等システムドキュメントを目にしたり、システムエンジニアの仕事の流れを目の当りにしているので、システムエンジニアの仕事をイメージできるので有利でしょう。また、IT関連のシステムエンジニアと親和性がある職種からなら、システムエンジニアになりやすいでしょう。ITコンサルタントやサーバエンジニア、ネットワークエンジニア、テクニカルサポート等です。
40代システムエンジニアが他職種にジョブチェンジする場合
システムエンジニアから経験無しで移れる職種
前述しました通り、システムエンジニアの平均年収は平均450~600万円です。システムエンジニアがこの年収同等以下且つ未経験で移れる職種は何があるのでしょうか?ざっとあげてみますと以下の通りです。(括弧内は平均年収)
- Webデザイナー(380万円)、
- ネットワークエンジニア(460万円)
- サーバエンジニア(480万円)
- テクニカルサポート(420万円)
- ITコンサルタント(630万円)
やはり40代で未経験という観点でみると、システムエンジニアと親和性が高い職種が有利だと思います。
他職種に活かせるシステムエンジニアの経験やスキル
ここでは、システムエンジニアが未経験からITとは畑違いの職種に就くための経験やスキルについて説明します。
システムエンジニアの3大武器(スキル)は以下の通りです。
- コミュニケーション能力
顧客との交渉、調整能力に優れていれば、営業に転身できる可能性が高いです。
ただし40代となると体力的に厳しいかもしれませんが、転職を検討している方は普段から運動する等身体を鍛えておきましょう。 - IT(情報技術)スキル
システムエンジニアの一番の能力ですね。
EXCELやACCESS、ワード等ITツールに精通していれば、総務や営業事務で重宝されるかもしれません。 - 業務知識
例えば生産管理、物流、経理、財務等の業務知識に精通していれば、その関連の職に就ける可能性があります。
システムエンジニアから他職種に移るための事前準備
最後に、システムエンジニアから他職種へ転職、ジョブチェンジする場合の事前準備について説明
します。
- 職歴や活かせる経験、スキル等の棚卸を行う。
転職を行う際に一番大切な作業です。
自分の職歴や経験等の棚卸をすることにより、どの職種に就けるのか、自分のアピールポイントを知ることができます。 - 転職サイトや転職エージェントに登録し、他業界や転職動向を知る。
これも、転職活動をする場合には必ず行って欲しい作業です。
転職サイトに登録することにより、その時の転職状況や自分の経験やスキルを活かせる職種や求人を知ることができます。また、転職エージェントのキャリアコンサルタントから的確なアドバイスを受けることができます。 - 年収が下がることへの覚悟をする。
転職するにあたり、ほとんどの場合年収が下がるものだと認識してください。
年収が上がるのはヘッドハンティングやコネであって、大抵下がります。下がることを受け入れないと転職が成功する確率は低いです。もし、転職が成功して年収が上がったとしたら、あなたはラッキーです。
まとめ
「他職種からシステムエンジニアへの転職」「システムエンジニアから他職種への転職」どちらの場合も、コミュニケーション能力と業務知識への精通、ITスキルやITへの興味が必要であることを述べました。今後、他職種⇔システムエンジニアの転職を検討している方は、この3つのスキルを磨くことをオススメします。
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