ネットワークエンジニアと聞いて、みなさんはどんな仕事をイメージしますか?多くの方は「ネットワークに詳しいエンジニア」というイメージのようです。もちろんそれも当たってはいますが、この記事ではこの仕事をもう少し掘り下げます。
具体的には
・ネットワークエンジニアとは何か
・ネットワークエンジニアの仕事内容
・ネットワークエンジニアが活躍する場所や必要なスキル
・ネットワークエンジニアの良い点悪い点
・ネットワークエンジニアに向いている人、向いていない人
といった情報を提供します。
もちろん専門用語や難しい表現は極力避けて分かりやすくご説明します。
この記事を読めば、ネットワークエンジニアのことが丸わかりです!ぜひお読みください。
参照:フリーランスITエンジニアの働き方について解説した記事はこちら
ネットワークエンジニアはどんな仕事?
ネットワークエンジニアとは
ネットワークエンジニアは、お客様の業務にコンピューターを取り入れるシステム化、IT化の際に使われるネットワークを設計・構築・保守・運用する仕事を担当する職種です。業務をシステム化するとは、書類のやりとりや売上集計、在庫管理といったこれまで人の手で行っていた仕事をコンピュータに管理させるようなことを指します。これを1台のコンピュータで行うことはほとんどなく、社内の拠点を通信回線(LANやインターネットなど)で接続してデータのやりとりを行うことがほとんどです。この「通信回線まわり」を担当するエンジニアがネットワークエンジニアと呼ばれます。
通信回線にエンジニアが必要なの?回線工事業者じゃダメなの?
回線工事業者はあくまでも指示された通りにケーブルを通すような「工事」を担当しますが、ネットワークエンジニアはこれらの工事の監督やどのように配線するかなどを考える仕事です。よって、工事業者とは違う仕事として考えて差し支えないでしょう。
ネットワークエンジニアの具体的な仕事内容
ネットワークの提案と設計する|エンジニアの花形業務
システムを構築する際、システム全般を担当するエンジニア(システムエンジニア)とお客様が十分に検討を重ねて、どんなシステムを作るか決めていきます。この検討にネットワークの専門家として加わり「システムに最適な回線はインターネットか、自社回線か」「ネットワークの速さはどのくらい必要か」「どのくらいのデータ通信量が発生するのか」などさまざまな要素を検討します。つまりネットワーク設計とはシステムを作る際にどんな回線や機器を利用するかを決めていく仕事となります。
予算やシステムの規模、お客様の仕事内容に応じて最適なものを提案することとなります。
ネットワーク構築|さまざまな機器で必要な通信を実現する
システムで利用するネットワークが決まれば、これを実際に作るために必要な機器やソフトウェアを決めて設定します。さらには回線事業者との交渉まで行うことがあります。お客様の要望するシステムに最適なネットワークを構築する作業です。他の会社のエンジニアと連携することもありますし、もちろん回線や通信機器の設置の工事業者とも連携します。
ネットワーク保守|通信が途絶えないように守る
万が一ネットワークが切れてしまうと、お客様のシステムは使えなくなってしまいます。例えば、銀行のネットワークが切れてしまうとATMが使えなくなる一大事です。このようなことがないように「保守」という作業を行います。ネットワークを監視し、故障が発生した場合は迅速な復旧のために故障機器の入れ替えや工事業者の手配などを行います。
ネットワーク運用|お客様の要望を最大限に実現する
この仕事は上に書いたネットワーク保守と似た部分がありますが、保守が万が一の故障などに対応することに対して、運用とはお客様の業務の変更や拡大などに合わせてネットワークを最適なものに作り変えていく仕事です。
例えば、大型連休があると業務が繁忙期に入り頻繁なデータのやりとりをする可能性があります。これがクレジットカードデータのような重要なものの通信の場合、ネットワークの遅延が発生すればお客様への被害がでないとも限りませんね。
お客様のビジネスが拡大することもネットワークに関係します。ニュース配信を行うメディアにアクセスが集中した場合、ネットワークが弱すぎると最悪の場合ニュース配信ができなくなることもあります。
このようにお客様の業務の状態によって必要とされるネットワークは変化しますから、これに合わせてネットワークの再設計と構築を行う仕事も行います。
以上がネットワークエンジニアの仕事である「設計」「構築」「保守」「運用」となります。これらの仕事を柱にして、さまざまな分野で彼らは活躍しています。
ネットワークエンジニアに必要なスキルや資格
ネットワークに欠かせない機械には「ルータ」「スイッチ」と言ったものがありますが、これらの機械を販売するメーカーはスキル認定を行う資格試験を実施しています。
例えば世界的な通信機器メーカー「シスコ」の機械はあらゆるところで使われていますから、シスコが実施するスキル認定をもらいたいところです。
他にも、回線工事事業者と一緒に仕事をしますから電気工事士、電気通信主任技術者などの資格が必要となります。通信工事の監督を行う場合にも資格が必要となりますので、コンピューターやネットワーク機器に詳しいだけでは務まらない業務もあるでしょう。
ネットワークエンジニアがシステムエンジニア?
ネットワークエンジニアは業務上、お客様と直接話したり、設計書の一部を担当します。そのためシステムエンジニアの職務を兼任することがあります。人員不足やスキルが高いエンジニアの場合に考えられることですので、勉強は欠かせませんね
ネットワークエンジニアの良い点・悪い点
ネットワークエンジニアはスペシャリストになれる!
ネットワークエンジニアは言わばネットワークのスペシャリストです。ひとつのことを深く追求していくことはエンジニアのキャリアにとって強い武器になります。効率的なネットワークを実現する設計能力、素早い保守を実現する仕組みの構築などはエンジニアとしての醍醐味を味わえると思いますよ。
スペシャリストゆえの弊害もある?!
ネットワークエンジニアの仕事は、システムエンジニアが代替することも可能です。そのため会社の方針変更や人員整理の際にはひとつの専門分野に特化した職域が不利に働くこともあります。保守や構築の外注化となれば活躍する職域が減ってしまうのは避けられません。これはスペシャリストであるがゆえの弊害とも言えます。
ネットワークエンジニアに向いている人・向いていない人
知識をすぐに生かしたい人には向いているでしょう
ネットワークはあらゆる技術を駆使することになります。そのため学ぶべきことが多く、通信回線や機器に対する知識と技術動向に貪欲な人には向いている仕事です。お客様にはその時点で最良の技術を提供することが求められるため、勉強したことなどを早く実践で活かしたい人には向いているでしょう。
相当にタフでなければ勤まりません
ネットワークが遅延したり、途絶えてしまうことはお客様の仕事がストップしてしまうことを意味するため仕事のプレッシャーは計り知れないものとなる可能性があります。よってタフで正確な作業ができなければ勤まりません。また技術を追求する仕事ですが、技術そのものを開発することよりも利用することが主となるため、ネットワーク技術の開発を志向する方にも向いていないと言えるでしょう。
ネットワークエンジニアの仕事は幅広い
ネットワークエンジニアはシステムエンジニアやお客様と連携して、ネットワーク部分の提案や設計、さらには構築や保守、運用といった仕事を担当します。ネットワークのスペシャリストとして活躍の場がある一方、相当にタフな人でなければ勤まらないこともしばしばです。
その分、スペシャリストとして活躍したい方にはとてもやりがいがある仕事だと思います。
みなさん「ネットワークエンジニアはネットワークに詳しい人」という思いは変わりましたか?仕事内容はとても幅広いですね!
参照:フリーランスITエンジニアの働き方について解説した記事はこちら
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