「プログラマー」と世間で言われる人々が作り上げるモノには色々な分野があります。例えば便利なアプリやゲームなどの様々なソフトを作り上げる人も、打ち込み系音楽を奏でる人も、ありとあらゆる電子機器の動きを制御する人も、クライアントの望むシステムを開発する人も、大別するならすべて「プログラマー」です。
ではフリーランスのプログラマーは企業勤めとどう違うのでしょうか。もちろん「会社などの組織に属していない状態のプログラマー」なので、打ち合わせなどで取引先へ赴くことも多くあり、案件によっては取引先の企業内で開発、常駐メンテナンスなど、取引先に勤務する状況もあります。
それでも、フリーランスのプログラマーになることは企業勤めではなかなか得られない「自由」と「成長する可能性」を秘めています。
参照:仕事に困らないプログラマーになるための営業方法を解説した記事はこちら
フリーランスに向けた必要な知識、積んでおきたい経験とは
以下では音楽などのプログラミングを行う人ではなく、商品のプログラムなど、モノづくりを行う人に特化して、一般的にどのような知識・経験が必要か確認していきます。
- 開発言語の知識
プログラマーの一番の仕事は「プログラミングすること」です。もちろんシステムエンジニアとしての業務を行うなら、プログラミングに携わる実務の時間自体は減るかもしれませんが、今の時点で「php、perl、ruby、java…何のこと?」といったような全く開発ができない人が、一人で在宅開発を行うのはもちろんのこと、開発チームのマネジメントや、取引先で常駐勤務などをすることは難しいでしょう。
また、主流の開発言語は年々変化していくこともあります。自分の得意言語以外にも、様々な開発に関する知識を得ることが苦手で有れば、フリーランスには向かないのかもしれません。
- 時間管理の能力
フリーランスの場合は自分でできることと、提携している同業者や取引先の社員などと連携をとり分担すべきことの線引きが重要です。一人でできることには限りがあります。開発だけではなく、営業や経理に時間を割かなければいけない都合上、自分の時間をどう使うかが安定して仕事を請け負うための一番のカギといえます。開発についつい長々と時間をかけてしまうプログラマーも多いでしょうが、フリーランスを考えるなら仕事のメリハリをつけることを、企業勤めの間から強く意識する必要があります。
- 人間関係を作ること
企業勤めからフリーランスになる時、身近にクライアントがいるのといないのとではスタート時の気持ちの余裕が違ってきます。もちろん慣れてくれば遠方のクライアントとも潤滑なコミュニケーションをとることは可能ですが、まずは、クライアントの要望と自分のできる開発能力との中で、より最善なものを作り出すためには、コミュニケーション能力が重要なカギとなります。
プログラマーはPCに向かう業務が中心であるため、人間関係を作るのが苦手な人が少なからず存在するのも常ですが、企業勤めで人間関係をうまく作れないから独立したい、というのは本末転倒というもの。将来、独立を考えている人こそ、しっかりとしたコミュニケーション能力を身につけておく必要があります。
- 簡単な経理の知識
他の業種と違い、プログラマーの業務に仕入れや販売など日々の細かなお金の流れはあまりありませんが、それでもPCなどの備品や光熱費などは毎月必要です。会計士のような詳しい知識はではなくとも、日々の経理は自分で経費や収入に対する税金の知識などは持っておきたいものです。
確定申告の時期に納期が重なっても焦らないための備えとして、まずは日々使用した経費を控えておくクセや、収入に対する経費意識などを身につけておくと、フリーランスになった時に困らないでしょう。
- 体力作り
プログラマーの業務は夜中までかかることもしばしばです。そのため、ついつい不健康になりがちです。フリーランスの中でも在宅勤務になると、更に運動する時間が減り、不健康に拍車がかかります。業務に余裕があるうちはこまめに運動する、自炊をしてカロリーに気をつけるなどの体力作りを行う習慣をつけておきましょう。成功している人ほど体力作り、健康管理に余念がないのは紛れもない事実でしょう。
関連記事:フリーランスエンジニアになるには?必要スキルや案件獲得方法を解説
フリーランスのプログラマーの可能性
フリーランスのプログラマーと企業勤めのプログラマーとの違いは収入の得られ方にあります。一般的なプログラマーの給与・報酬は開発にかかる人月計算で算出されることが多くあります。
たとえば、一つのプログラムを開発するために1か月50万クライアントが支払えるとしたら、エージェントや企業勤めで有れば、エージェントや企業に対して何割かの手数料が差し引かれ残りが自分の手取り、となります。一方フリーランスなら、この時50万が一度手元に入ります。
ただし、手元に入ったお金から様々な経費や税金を差し引かなければなりません。もちろん一定の工数以上開発に時間を要した場合は追加で請求する、という契約も可能ですが、企業勤めの時のような「残業」という概念は捨て、限られた時間の中でより効率的な開発を行えば、企業勤めの時よりも同じプログラミングで稼げるということに繋がります。
また、企業勤めで有れば、人月計算は所属企業の営業などが行い、給与は上司の査定額などに左右されますが、フリーランスは自分で交渉し、自分の技術に価値を付与することができます。
すなわち、自分自身の努力と工夫次第で収入アップの可能性が広がるのがフリーランスの醍醐味といえるでしょう。
諸先輩の失敗例
- キレイなソースを意識しすぎて…
ある程度プログラミング経験が増えると、よりキレイなソースをより書きたくなる、というのは成長した証であり、ある意味自然な事でもあります。
しかし、開発を一人で行っている場合はそれでよいのかもしれませんが、依頼内容が改修であったりやプロジェクトに途中から参加した場合は要注意。一見バグに見えるようなソースでも、いくつかのソースの集合体になるとそのバグが正常に動いているケースがあるからです。
あまりにもキレイなソースを意識しすぎるばかりに、ちょっと直せばすぐ解決…と安易に手をつけてしまうと正常にプログラムが走らないだけでなく、新たなバグを生んでしまうなど自らの足をとられることに繋がりかねません。
プログラムというデジタルな現場でも、「周囲との調和」が必要なことがあることや「時間の制約の中でできることの取捨選択」を意識させられるケースです。
- 実は開発をしたくて…
プログラムを作るのがとにかく好き、という人が独立すると、その現実を思い知らされることが多くあります。営業も経理もやらなければならない。とにかく時間が足りない。企業勤めの時より時間が減った…。などといった後悔をしないためにも、開発をしたいという意識が強いあまりに独立を考える人は、会社を辞めてしまう前に、「転職」や「副業としての開発」を視野に入れる必要がありそうです。
- 思ったように収入が入らない
フリーランスで仕事をすると、どの業種でも共通する不安の上位に上がるのは「未払い」です。企業同士の契約と比較し、契約という意識が低くなりがちなのがフリーランスの契約であることの裏付けでもあります。毎月仕事はあるのに、収入が不安定。フリーランスの陥りやすい状況ともいえますので、企業勤めのうちにどこまで金銭的な準備をしておくかも、独立するタイミングを図る上で必要な要素です。
成功するために
いきなり独立を考えるよりも、副業や転職を視野に入れた活動を並行して検討するのがおススメです。副業も企業に属した場合には、税金などで副収入が本業の会社に見つかってしまい、お咎めを受けてしまうこともありますが、近年ではクラウドソーシングなどをうまく利用し、経験を積むこともできるようになりました。
しっかり準備をし、しっかり経験を積む。一見当たり前のことが、フリーランスのプログラマーとして成功するためには近道といえるでしょう。
参照:仕事に困らないプログラマーになるための営業方法を解説した記事はこちら
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