いくら景気が良くなったとしても、職業に対する仕事の需要が低ければ仕事は減っていき、給与も下がっていきます。ニュースを見ていると、「景気」の上下動にフォーカスされがちですが、もっと細かい部分で見ていくことも必要です。
それではシステムエンジニアの将来性はどうなっていくのでしょうか?システムエンジニアが属する業界は、今後も伸びていくのでしょうか?
今回の記事では、システムエンジニアの将来性を次の視点で紹介していきます。
「正社員とフリーランス、それぞれの給与はどうなる?」
「システムエンジニアを定年まで続ける場合と他のキャリアパスを通る場合の違いは」
「現在システムエンジニアを必要としているいくつかの業界の将来性は?」
将来に向けてシステムエンジニアになることを検討している人や、既にシステムエンジニアとして働いている人が気になる給与や業界の将来性についてご紹介していきます。
他職種と比較して、キャリアアップしやすい職につくことができるのか?現在の仕事(システムエンジニア)を続けるべきか?あなたの判断材料にしてみてくださいね。
正社員とフリーランス、それぞれの給与はどうなる?
正社員であれば、もっとも気になる点は、会社からいつリストラされてしまうのか?ということと、現在の給与がどこまで上昇するかということでしょう。一方、フリーランスであれば、今後仕事が無くなることはないかどうかという不安があります。
正社員のリストラ事情
正社員にとってリストラは非常に怖いことであり、リストラをされると突然転職市場に放り出されます。そしてリストラはいつやってきてもおかしくないものです。
会社の業績は突然変わってしまいます。最近の大企業の不祥事や、業績不振のニュースをご覧いただければおわかりいただけるでしょう。
数年前までは液晶テレビの分野でトップを走っていたシャープは、テレビの急激な下落を筆頭に経営環境が悪化し、最終的には買収される形となりました。
また、燃費不正の問題で三菱自動車も、今後は経営が非常に厳しくなっていくことでしょう。
このように、大企業として隆盛を誇っていたとしても、数年後はどうなっているのか誰にも予想はつきません。
企業は、リストラの前に経費削減策として早期退職を促します。この早期退職もリストラと同じように、会社の方針の変更で十分にありえることです。会社員だからといって安泰だという時代は終わりました。
正社員の給与事情
正社員の特権は、毎月必ず給与が振り込まれるということです。あなたが売り上げた金額がほとんど無かったとしても、当然のように決まった給与を得ることができます。
ただ、給与制度はある一定の水準で頭打ちになることが多く、毎年の上がり幅は雀の涙程度になることも少なくはありません。
また、管理職になると残業代は無くなります。その代わりに役職手当は出ますが、労働時間も一緒に増える傾向があります。実質労働時間と給与を考えると、月給が低くなるケースもあります。
さらには、すべての社員が管理職になれるわけではありません。技術のスペシャリストのキャリアパスが組まれている会社も少ないため、会社員で給与が大幅に上がる人たちは限られているのです。
フリーランスの仕事事情
フリーランスは、自らの力で売り上げを計上していきます。あなたのスキルで、世間が求める技術や要望に応えられなければ仕事はなくなっていきます。そのため、普段からの情報収集や、技術の継続的な鍛錬は必要不可欠です。
フリーランスに対する案件の数を見てみると、着実に増加傾向となっています。「フリーランス」という働き方が国からも重要視されるようになったり、フリーランスの認知度が上がってきたりしていることが要因でしょう。
一方、フリーランスと企業とを仲介する会社の増減によっても左右されます。フリーランスのパートナーとなる会社が減っていけば、仕事を得られる機会も減ってしまいます。
システムエンジニアは定年まで続けるべき?他のキャリアパスを通る場合の違いは?
それでは、正社員としてシステムエンジニアを続ける場合、定年まで勤め上げることは出来るのでしょうか。
システムエンジニアとして定年まで勤め上げることは難しい状況といえます。いつまでも現場で活躍していることは稀で、どこかのタイミングでマネージャーや管理職への転向を余儀なくされることが多くなっています。
また、陳腐化された技術は求められなくなるため、過去の技術にいつまでもとらわれていると自分の単価と売上の採算が合わなくなり、退職を促される恐れもあります。
そして、もしシステムエンジニアをずっと続ける場合でも、プロジェクトを任せられるシステムエンジニアにならないと、単価が上がらず、給与も上がらなくなり、定年まで働くことは難しいでしょう。
今現在のシステムエンジニア職は魅力的?
システムエンジニア職は、IT業界の中でも魅力的な職種の一つです。インフラもアプリも社内SEも、全体的に人手不足になっており、それぞれの単価も高くなってきています。
システムエンジニア職は技術や基本的な幅広いIT知識があってこそ成り立つものですが、その技術や経験を既に持ち合わせているため、他の職種に比べて大きなアドバンテージがあります。
また、システムエンジニアはプロジェクトを進めていく、担っていくことが求められるため、プロジェクトマネジメントを生かした職種であれば、他の業界でも応用は効きやすいでしょう。
現在システムエンジニアを必要としている業界の将来性は?
システムエンジニアは、様々な業界から必要とされていますが、人材不足でなかなか人が集まらない状況となっています。そこで代表的な例を挙げてみましょう。
ITベンダー
ユーザ企業に対してITサービスを提供しているITベンダー。受注が決まれば、そこからはシステムエンジニアの出番です。
対応できるシステムエンジニアがいないため、せっかくお客様から見積もり依頼があったとしても、提案することなく見送ってしまうこともあります。
社内SE
ユーザ企業の一員として、ITに関わる部分を引っ張っていく社内SE。ユーザ企業にとってIT戦略を重視している企業が多く、実現したいことも多くなっていますが、社内SE不足により思い通りにいかない状況が続いています。これは、業界を問いません。ITはすべての業界で必要とされているのです。
まとめ
ここまで、システムエンジニアとしての会社員・フリーランスの現状、今後の見通しなどについてご紹介してきました。
システムエンジニアはサービスを構築していく役割を担っているため、どこの業界からも必要とされている職種です。
システムエンジニアとして会社に所属しながら働くのか、それともフリーランスとして働くのか。それは、あなたがどのように生きていきたいのかという大きなテーマとなります。
今の会社でずっと働くことはできると思わずに、今後に向けた選択肢を広く持っておくようにしましょう。
もし周りに定年に近いシステムエンジニアの方がいたら、ぜひこれまでの仕事について聞いてみましょう。きっと、目からウロコが出るような情報を得ることができるでしょう。
そして、その貴重な情報を、私たちを含めぜひ共有してみてくださいね。お待ちしてます!
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