Javaの習得を考えていますか?「Java」は、世界で最も人気のある言語で、日本でも業務アプリによく採用されています。Javaは、どちらかというと、スタンドアロン(デスクトップ)アプリ開発よりも、「ウェブアプリ開発」に利用されます。そのため、Javaを学ぶのであれば、ウェブアプリ開発を学ぶべきです。それでは0から始めた場合、ウェブアプリを開発できるまでに、どのような道のりをたどればいいのでしょうか?
この記事では、これからJavaを勉強しようと考えているビギナーおよびプログラマーの方のために、知識ゼロからのJavaウェブアプリ開発までの道のりについて説明していきます。細かいステップごとに目安時間を設けているので、これらを参考にしながら取り組んでみてください。
あまり詳細には踏み込まずに、ザッと全体像をつかめるように紹介していきます。Javaの勉強を始める前に、ぜひご一読して、学習の流れをつかんでおきましょう。
参照:Javaの多彩なキャリアパスについて解説した記事はこちら
ステップ1:Javaの基礎を学ぶ
まず、Javaの基礎から学習していきます。基本的なことから順序よく学んでいきましょう。
Java概要の学習(1時間程度)
手始めとして、Javaの概要を理解しておきましょう。Javaの動作原理や使い道など、どういった言語なのかを理解しておくと、学習がスムーズに進むことでしょう。また、Javaは歴史の長い言語なので、複数のバージョンが存在します。2016年現在のところ、Java 8が最新バージョンとなっていますが、2017年にはJava 9のリリースが予定されています。メジャーバージョンアップでは、新機能の追加や既存機能の変更などが行われますので、なるべく最新の情報を参照するようにしましょう。
オブジェクト指向の学習(2時間程度)
Javaは、他の言語からさまざまな要素を取り込んでいますが、基本的にはオブジェクト指向が主体です。オブジェクト指向は、変数やメソッドなどをオブジェクト(クラス)にまとめるプログラミング手法です。例えば、「車(クラス)・ガソリン残量(変数)・走る(メソッド)」といった具合です。関連するものをまとめることで扱いやすくします。
ここで完全に理解する必要はありませんが、どういった考え方なのか、概要程度はつかんでおきましょう。
Java言語構文の学習(10時間程度)
Javaまわりの知識がついたら、Javaの言語構文の学習に入っていきましょう。ビギナー・プログラマー問わず、入門書またはリファレンス本を参照することをおすすめします。あとでコードを書きながら復習するので、ここではどのような要素があるのか一通り目を通しておきましょう。コードは覚えなくても構いませんが、どういった意味なのか理解しながら進めてください。途中でわからなくなると、他の部分もわからなくなってしまいます。
Java標準ライブラリの学習(2時間程度)
他の言語同様、Javaにも標準ライブラリが揃っています。ライブラリは、一般的な処理の集まりです。日付操作やネットワーク、ファイル入出力など、一般的に必要とされる処理が用意されています。標準ライブラリは、言語の一部と言ってもいいぐらい重要です。下記のオンラインドキュメントを見ると分かるように、大量のクラスが提供されています。
すべてを覚えるのは実質的に不可能なため、必要になったときに標準ライブラリから探すという手順で徐々に覚えていきましょう。初心者の方は、書籍やサンプルコードに登場したものから覚えていくとよいです。
ステップ2:開発環境を構築する
次に、実際にJavaでコードを書くために、開発環境を構築しましょう。Javaでウェブアプリを開発するためには、次の3つのソフトウェアが必要です。
Java(JDK)のインストール(30分程度)
「JDK」は、Javaで開発するためのライブラリやバイナリなどが詰まったツールセットです。提供元のオラクルからインストーラーがダウンロードできますので、簡単にインストールできます。複数のバージョンが提供されていますが、通常は最新版をインストールすればOKです。
サーブレットコンテナのインストール(30分程度)
サーブレットコンテナは、サーブレットやJSPを動作させるためのソフトウェアです。ウェブアプリ開発には必須なので、TomcatやJBoss、Geronimoなどのコンテナをインストールしておきましょう。一般的には、「Tomcat」で問題ないでしょう。
IDE(統合開発環境)のインストール(30分程度)
IDEは、コードを書いたり、書いたコードをコンパイルしたりするためのソフトウェアです。コードが書きやすくなりますし、多くのことを自動化してくれるため、生産性が向上します。最も広く使われているIDEは、無料で使える「Eclipse」です。他にも、NetBeansやIntelliJ IDEAなどがありますので、自分の好みに合わせて選んでください。
ステップ3:ウェブアプリを作る
最後に、いよいよウェブアプリの開発に入っていきます。ステップ1で学んだことを思い出して、少しずつ作り上げていきましょう。
どんなアプリを作るか考える(30分程度)
まずは、どんなウェブアプリを作るかを考えましょう。なるべく、あなたが作っていて楽しいものにするとモチベーションが上がるでしょう。実用的なものでもよいです。ただし、あまり難しいものを考えすぎると挫折してしまうので、自分のレベルに合わせて、簡単なものから作っていきましょう。
アプリの仕様を書き出す(30分程度)
どんなアプリを作るか考えたら、アプリの仕様を箇条書きでよいので書き出してみましょう。
書き出すと考えがまとまり、さらに良い考えがでてきます。一通り書き出して考えがまとまったら、次に進みましょう。
アプリの画面を設計する(30分程度)
仕様が固まったら、コードを書き始める前に、アプリの画面を設計しておきます。先に画面単位で考えておくと、まとまりができて、コードが書きやすくなります。また、画面にすると、仕様の問題が発覚することもあります。問題があれば、適宜仕様を変更しましょう。
コードを書く(3時間程度)
書き出した仕様と画面設計を参考に、重要な部分(大枠)からコードを書き始めましょう。ステップ1で学んだことを復習しつつ、コードを書きます。書いたコードは、区切りのいいところで、こまめに動作確認をしておくとよいです。バグは、早く見つけるほど修正しやすいので、早期に発見することが重要です。できるだけ、すぐに実行できるようにコードを保ちましょう。
アプリをテストする(30分程度)
一通り実装が終わったら、アプリ全体のテストをしましょう。動作に問題がないか、書き出した仕様と照らし合わせながらテストをしていきます。問題が見つかったら、不具合を修正して、再びテストを繰り返しましょう。テストが完了すれば、アプリは完成です。お疲れ様でした。
エクストラ:フレームワークを使ってみる
さて、ここまでJavaウェブアプリ開発までの道のりを紹介してきました。さらにワンランク上の開発を目指したい方は、「フレームワーク」を使ってみましょう。フレームワークは、特定の種類のアプリの枠組み(汎用的な処理)を提供します。例えば、ウェブアプリなら、ブラウザからリクエストを受けてレスポンスを返す処理など、定型的な処理がたくさんあります。そうった処理は、自分で開発しなくても、フレームワークに任せられるので、生産性が大きく向上します。
Javaでは、「Spring Framework」や「Play Framework」、「JSF(JavaServer Faces)」が主なウェブアプリフレームワークです。これらのフレームワークは、頻繁にバージョンアップが行われ、複数のバージョンが並行して提供されていますので、バージョン間の差異に注意しましょう。
まとめ
Javaのウェブアプリ開発までの道筋がつかめましたか?Javaは、世界的に人気のある言語なので、学習リソースが豊富です。書籍やネット上の情報を活用すれば、初心者の方でも独学で学習を進めることができます。開発環境は、無料で入手できますから、気軽に始めてみましょう。入門書に困ったら、図書館を利用するのも手です。
他言語を習得している方は、それほど詰まらずにJavaも習得できるでしょう。本格的な開発ではフレームワークを使用するので、主要なフレームワークの使い方もおさえておきましょう。その際には、バージョン間の差異に注意してください。
あなたはJavaでどんなウェブアプリを作りたいですか?
参照:Javaの多彩なキャリアパスについて解説した記事はこちら
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