プログラマーに学歴は必要か、それとも不要か。プログラミングは学校で勉強しなくても独学で身につけることができるため、プログラマーには学歴は必要ないと考える方が多いようです。筆者はシステムエンジニアとして10年以上働いていましたが、学歴より実務能力を重視していました。
この記事ではプログラマーの学歴に焦点を当て、なぜプログラマーには学歴が必要ないと考えられるのか、本当に必要な能力は何か、高くない学歴でプログラマーになるにはどうしたらよいのかといった内容をお伝えします。
プログラマー学歴不要論
プログラマーは学歴が不要といわれる背景には、プログラミング技術は一部の専門学校や大学を除いてほとんど教育されない現状があります。小中学校にもパソコンが導入され授業で活用されていますが、プログラマーを育てるような教育にはほど遠いのが現状です。
そのため学歴ではプログラミングスキルを測ることができず、IT系の経歴や資格を持っていても「結局、実務的にはどうなの?」と現場でどれだけ戦力になれるかがプログラマーの評価ポイントです。
筆者もシステムエンジニア時代の経験からこの点には同意します。スキルシートや履歴書では本当のプログラミング技術を測ることはできません。プログラマーの評価は実践力がすべてといっても過言ではありませんし、その意味で学歴は不要と言えます。
学歴は不要でも素養や能力は必要!
学歴が不要なら、プログラマーになるために学校に行く意味はない。そんな風に考えるのは早計です。プログラマーになるためには一定の素養が必要で、アルゴリズムの考え方やバグをとる粘り強さなど最低限必要な能力、個性や性格を反映した素養とも呼べるスキルが必要です。
プログラマーの素養は学校でも鍛えられる
プログラマーになるためには素養が大切とお伝えしましたが、これは学校生活でトレーニングすることができます。このため筆者はプログラマーを目指す方が学歴を得るために高校や大学に進学することに賛成です。
ではプログラマーに必要な素養とは何か、具体的に考えてみましょう。
プログラマーの素養は学校で鍛えられる
プログラマーに必要な素養として最低限必要なものを3つ挙げます。
<プログラマーになるために必要な素養>
- プログラミング能力(論理的思考力・アルゴリズム)
- 読解力、論述力
- コミュニケーション能力
プログラミング能力は地頭力
ここでいうプログラミング能力とは実際にコードを書くコーディングのスキルではなく、コーディングするために必要な論理的な思考力やアルゴリズムのスキルです。
このような能力はいわゆる「地頭」の能力に近いものであり、日常生活や学校の勉強や課題を通して鍛えられるものです。ただし、学校の課題やレポートをこなすことでトレーニングすることも可能です。学歴を得ながら基礎能力を鍛えられることはプログラマーになるために決して損ではありません。
読解力〜レポート課題や小論文、英語や国語能力が重要
実務レベルで通用するプログラマーになるには、読解力と論述力が欠かせません。
エンジニアが書いた設計書を読み解く、記述したいアルゴリズムを紙の上で整理する、あるいは他人に説明するためにはこれらの能力が必要です。
このような力を鍛えられるのは学校生活では国語や英語の授業における、言語スキルのトレーニングです。
ある程度長い文章を論理の矛盾なしにわかりやすく書く能力はプログラマーにも必須であり、このような力を鍛えるために学校で学ぶことは決して無駄ではありません。
コミュニケーション能力〜集団生活で身につく力
学校は集団生活ですから、コミュニケーションスキルを高めるにも最適な場所です。もちろん学校以外の場所、例えばアルバイトや趣味の集まりのコミュニティに参加することも有効です。
コミュニケーション能力は他人の話を聞き、理解し、返答するキャッチボールの力ですから、ひとりでトレーニングすることは難しいでしょう。この力がないとシステムエンジニアや他のプログラマーとのコミュニケーションがとりづらく、実務上も大きな負担になります。
学歴を重視する会社がある理由
あらゆる会社がプログラマーの求人を出していますが、学歴を重視して採用活動を行う会社もあります。ではなぜ、学歴を重視するのでしょうか。その理由のひとつには上に書いたようなプログラマーとしての素養が身についていることを確認したいことが挙げられます。
もちろん学歴があるからといって、コミュニケーションスキルや読解力などに優れているとは限りません。しかし学歴がある以上、これらのスキルがある程度身についているはずだと採用側はあたりをつけることができることから、安定した採用活動につながります。
採用活動とは期待を買うこと=可能性の高い人材が欲しい
プログラマーの採用活動とはスキルや実務能力の期待を買う活動です。少しでも価値がありそうな人材を確保するために学歴でフィルタリングすることは不思議ではありませんね。
学歴なしでプログラマーになるためには?
学歴がない状態でプログラマーになるために必要なことはただひとつ、実績を作ることです。プログラミングはパソコンさえあればできますので、やる気の高い方はぜひチャレンジされて下さい。
オンラインコミュニティーを活用する
プログラマーのコミュニティはインターネットにたくさん存在します。特定の言語に特化したコミュニティやパブリックなサービスを盛り上げるためのコミュニティなどあるので、興味のあるところに参加してみましょう。
議論のレベルは決して低いものではありませんが、本当に高いプログラミングのスキルを持っていれば歓迎されるはずです。ここから人脈や採用情報などを入手してプログラマーとしてデビューできる可能性があります。
フリーウェアやスマートフォンアプリを作る
パソコンとインターネットがあれば、費用をほとんどかけずにアプリケーションやwebサービスの制作が可能です。アイデアとプログラミングスキルがあれば、誰かに使ってもらえる作品やサービスを作ることで実績に繋がります。一定の評価が得られるものであれば、プログラマーの就職やフリープログラマーとしてデビューするには十分な実績です。
資格を取る〜王道かつ堅実な勉強も必要
資格をとることが実務につながるとは限りませんが、プログラマーになりたいという意欲、プログラマーの素養がある証明として資格をとることは有利になります。
資格の勉強はすぐに始めることができますので、会社員プログラマーとして働きたい、プログラマーに転職したいと考えている方には特におすすめです。
学歴不問!プログラマーに必要な能力を身につけよう
プログラマーに学歴は必要ないものの、身につけておくべき一定の素養やスキルは学校で身につけることができるとお伝えしました。学歴があれば、プログラマーあるいは社会人として必要な最低限のスキルが身についていると示すこともできるため、学歴があることはプログラマーの就職や転職においても有利なことです。
みなさんはプログラマーに学歴は必要だと思いますか?
学歴がなければ実績を作ることで「私はプログラマーとして十分に働けます」とアピールすることが必要です。誰かと一緒に仕事をする、報酬を頂く以上は提示できる実績や資格などの証明が大切だと思います。
参照:ITエンジニアが絶対取得すべき資格ランキングを紹介した記事はこちら
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