就職や転職において必ず訊かれる「志望動機」は受験者にとってとても大きな悩みの種となりがちです。
この記事ではシステムエンジニアになりたいと考える皆さんの手助けとして、SEの面接試験を志望動機の面から徹底サポートします。
具体的には良い志望動機・ダメな志望動機の特徴、すでにSEとして働いている方の志望動機を参考例としてお伝えします。
この記事を読めばご自身の気持ちや熱意をきちんと面接官に伝わりますよ!
参照:活躍できるフリーエンジニアになるために必要なことについて解説した記事はこちら
良い志望動機とダメな志望動機のポイント
それではさっそくシステムエンジニアの面接試験、特に志望動機の点で評価されるポイントや取るべき対策をお伝えしましょう。
良い志望動機は聞いていてわかりやすい=論理的で簡潔
良い志望動機とはズバリわかりやすく簡潔であることで、具体的には1回聞いただけで相手に伝わる志望動機が最高です。
このような志望動機を作るためには話の順序が前後しないことが重要。つまり論理的に話ができることが求められます。これはシステムエンジニアとして働く上でも重要な話し方ですから、就職試験の段階で重視されます。
その会社に入りたい理由が分かる志望動機は素敵
なぜこの会社を選んだのか、その理由が分かる志望動機は面接官の印象に強く残ります。
社長の考えに共感した、主力製品を実際に使ってみて素晴らしいと思った、会社のブログを愛読しているなどさまざまな理由があるでしょう。受験する会社を研究する段階で、この会社に入りたい理由は何かを徹底して考えておくこと、その会社に対する思いを頭の中の引き出しにたくさん詰めておくことが重要です。
ダメな志望動機はやる気と熱意がベースに作られている
やる気や熱意をアピールすることはとても大切ですが、これだけに終始してやる気や熱意ばかりが前面に押し出されていると面接官の印象は悪くなります。
面接官が知りたいことはあなたがなぜその会社を選んだのか、なぜSEになりたいのか、あなたと一緒に働くことが会社にとってプラスになるのかといったこと。つまりやる気や熱意とは別のところにあります。
もっと厳しい言い方をすれば、やる気や熱意は高くて当たり前です。そんなことをアピールしても考えが浅い人とみなされてしまいますから注意してくださいね。
良い志望動機を作るためのコツ
志望動機は3ステップに分けて掘り下げて作る
志望動機を考える際は次の3ステップに分けて考えます。
- なぜIT業界なのか
- なぜIT業界の中のシステムエンジニアなのか
- なぜその会社なのか
このステップで考えると物流業界や金融などさまざまな業界からIT業界を選んだ理由がわかり、さらにIT業界の中でもなぜプログラマや営業ではなくシステムエンジニアなのかを明確にすることができますね。
面接官が本当に知りたい2つのこと
志望動機の観点から、面接官は受験者には必ず次の2つを確認したいと思っています。
- なぜうちの会社を選んだのか(うちの会社に入ってくれるのか)
- 本当にシステムエンジニアの仕事を理解しているだろうか
上にも書きましたが、システムエンジニアの仕事を募集している会社が数え切れないほどある中でどうしてその会社を選択肢のひとつに選んだのか、これを言葉にして伝えることはとても重要です。
また面接官はあなたが入社したあとに「システムエンジニアの仕事が思っていたものと違う」「システムエンジニアには不向きな人材である」といったミスマッチをとても嫌がります。
これを避けるためにはあなた自身がシステムエンジニアという仕事を理解し、その現実を知った上でSEを志望していることが伝わらなければなりません。
話の順序・整合性・面接官が知りたいことが伝わる
このような志望動機の作り方を実践すると、業界や会社への志望動機を明確にし、なぜSEとしてその会社で働きたいのかが伝えられるようになります。
ぜひ実践してくださいね。
先輩システムエンジニアの志望動機
志望動機作りの参考としてすでにSEとして働いている方の志望動機をとりあげます。みなさんの気持ちや考えを言葉にするためにぜひご覧下さい。
志望動機の実例:200倍の難関を勝ち抜いた超シンプルな志望動機
これは筆者が実際に使用した志望動機で、通信インフラ系・鉄道系・電気ガス系といった公共性の高いシステムを扱う会社で内定を頂きました。
「プログラミングへの憧れから大学では情報工学を専攻しましたが、この経験を役立てるためにIT業界への就職を希望しており、ネットワークやデータベースにも興味があるためシステムエンジニアとしてシステム設計に携わりたいと考えています。また働く上では社会の役に立ちたいという思いがあり、公共性の高いシステムに関わりたいため御社を希望しました」
シンプルでわかりやすい志望動機
この志望動機のポイントはシンプルでわかりやすいことです。一見、インパクトが薄い印象もありますが、IT業界を志望する理由やSE職に就きたい理由、公共性が高いシステムを扱うためこの会社を受験したことなど必要な情報が詰め込まれています。
実際にこの志望動機を使い、10,000人以上の受験者の中から内定を勝ち取りました。入社したのはたった50人で倍率は200倍超です。
面接官との対話でより深い志望動機を述べる
面接官はこの志望動機をもとにさまざまな質問を投げかけました。筆者の覚えている範囲ですが、こんなことを聞かれました。
- なぜ社会の役に立ちたいのか
- ネットワークとデータベースとは何か
- システムエンジニアの仕事にどのようなイメージを持っているか
- プログラミングをする上でつらいことは何か
どんな質問が来るか不安に感じかも知れません。しかしここまで書いたポイントを押さえ、自分の頭で考えていればとっさの質問にも答えられますよ。
実体験をベースとした志望動機の強み
次に筆者の友人が面接で使用した志望動機をお伝えします。
「父がシステムエンジニアとして働いており、いつも夜遅く帰宅するため体力的にはかなり大変な業界だと感じています。しかし父はたくさんの人と協力してシステムを作るのはとてもやりがいのある仕事だと言っていましたし、私もチームでする仕事に就きたいと思っています。学生時代はサークルで会計を担当しており、小さな会計管理アプリケーションを作りました。他のサークルの方にも好評で、就職する上でもアプリケーションやシステム作りを通じて誰かに喜んでもらいたいと考えています」
SEの仕事を理解している・コミュニケーションとモノ作り
この方はたまたまお父様がSEでしたが、書籍などでSE業務を研究し、先輩や知人のSEの話を聞くことでSEの仕事に対する理解は深まります。
またSEはチーム・プロジェクトで仕事をするためコミュニケーションがとても重要です。このような経験があれば志望動機の中に織り交ぜましょう。
さらにモノ作りの経験は絶対に志望動機に織り交ぜたいところです。システムエンジニアの仕事はモノ作りに通じるものがあるため、完成までの試行錯誤やメンバー間の衝突、粘り強く頑張った経験は面接官に高印象を与えられます。
最後まで読んでもらえる・聞いてもらえる志望動機を目指そう
この記事ではシステムエンジニアの志望動機について、その作り方やポイントをお伝えしました。
就職の面接において、インパクトのある経歴や経験が重要視されがちですが、志望動機において一番重要なことは最後まで聞いてもらえることや読んでもらえることです。
そのためには話の順序前後しないことが大切で、さらに面接官の質問に答えるために事前にしっかり志望動機を深めておくことが重要です。
みなさんはどうして働きたいのですか?なぜSEを選ぶのですか?
問題の本質を考えることはSEとしてとても重要なことですから、じっくり腰を据えて考え抜きましょう!
参照:活躍できるフリーエンジニアになるために必要なことについて解説した記事はこちら
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