コンピュータ関係の仕事にはたくさんの職種がありますが、一般の方がイメージしやすい職種は「プログラマ」だと思います。コンピュータを前にキーボードをひたすら叩く姿はドラマや映画でもお馴染みですし、かっこいいものです。中にはそんな姿に憧れてPCでプログラミングを勉強したり、将来はコンピュータに関わる仕事をしたいと思うようになった方もいらっしゃるかもしれません。
さて、そんなプログラマはいったいどのくらいの年収を稼いでいるのでしょうか。もちろん技術職である以上、そのスキルや携わっているプロジェクトによって収入が変わることは容易に考えられます。さらに会社員であれば学歴による差もでてくるでしょう。
この記事ではプログラマの年収に焦点を当てて、
・年収の学歴による違い
・月給と賞与はどのくらいの額になるのか
・平均年収や最高年収
などに焦点を当ててお伝えします。
この記事を読めばプログラマの年収が丸わかりですよ。是非ご覧下さい。
参照:フリーランスエンジニアの年収を徹底解説した記事はこちら
プログラマの年収はどのくらい?
さて、ここからプログラマの年収を見ていきましょう。
プログラマの年収を計算してみました
この資料からプログラマの賃金として「月収」を見ることができます。
おおよそ次のような結果です。
20代:月収256,000円 年間賞与他336,000円
30代:月収326,000円 年間賞与他591,000円
40代:月収374,000円 年間賞与他618,000円
この結果から具体的な年収を計算してみましょう。
なお「年収=月収×12+年間賞与他」として計算しました。
プログラマの年収計算結果
20代:3,408,000円
30代:4,503,000円
40代:5,106,000円
以上のような結果が出てきました。
プログラマの年収:10年で100万円の収入増は本当?!
上の結果から、20代で約340万円の年収も30代になれば450万円、40代になれば510万円と右肩上がりの結果が出ていますが、これは統計上の数字だけの世界の話かもしれませんね。
そこで同じ資料の平成27年賃金構造基本統計調査の対象となっているプログラマの人数を調べてみました。
20代プログラマ:30,200人 46%
30代プログラマ:24,420人 38%
40代プログラマ:10,350人 16%
このような年代別の人数分布が見られました。
つまり30代、40代と年齢を重ねるごとに年収は増加しているものの、そもそも40代のプログラマは20代の3分の1であること、つまり40代でプログラマを続けることは難しいかもしれません。
よって、プログラマのままで右肩上がりの年収を望むことは心もとないでしょう。
なぜ40代プログラマは少ない?
ではどうして40代のプログラマは少ないのでしょう?
これはあくまでも推測ですが、20代、30代とプログラマとして経験を積んだエンジニアはその後、マネージャーやシステムエンジニアへとキャリアを変更していく可能性が大きいと思います。
最初は大勢の中の一プログラマに過ぎなかったものの、プログラマを束ねるリーダー的な存在となり、さらにSE職やコンサルタントといったプログラマのキャリアを生かした別の職種に進むことが考えられます。
また、現役でプログラマとして活躍している40代以上の方の強みはレガシー技術の経験にあると思います。
15年、20年前の技術としてメインフレームなどを取り扱った経験は、レガシーなシステムをwebなどに置き換えるマイグレーションの分野で活躍することができそうです。さらに、膨大な改修を繰り返してきた経緯から仕様書がはっきりしないシステムのソースを理解している人材として活躍している場合も少なくないでしょう。
仕様書のことは机上の論理としては決して好ましいこととは言えないものの、現実に業務を回していく上では起こりうることですね。
参照:厚生労働省「平成27年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
学歴によって年収は異なるのか?
プログラマという職業を考えた時には実力がモノをいう世界という印象を受けます。では実際、学歴による年収差はあるのでしょうか?
プログラマの学歴別初任給を調べてみました
学歴別の年収については、初任給から考えてみることにしました。
職種別の初任給については調査できなかったため、情報通信業の学歴別初任給を以下に掲載しました。
<学歴別初任給>
高校卒:163,100円
高専短大卒:183,900円
大学卒:209,000円
大学院卒:228,800円
これらの数字から、入社1年目の年収を計算してみましょう。計算は年間賞与額は月収の2ヶ月分として「月収×(12+2)」として計算します。
<学歴別初年度年収>
高校卒:2,283,400円
高専短大卒:2,574,600円
大学卒:2,926,000円
大学院卒:3,203,200円
概算ではありますが、おおよそこのような年収のようです。
あくまでも「情報通信業」としての結果です
ただしこれらの数字はあくまでも「情報通信業」としての計算であることを忘れてはいけません。
つまりプログラマの数字を含んではいるものの、システムエンジニアや通信機器の営業、回線工事、研究職などいろいろな職種が混ざっている結果です。
ただ一般に企業の初任給は多くの企業で横並びの傾向にあると思われますし、職種による年収の差は年齢給のような昇給によって生じるところも大きいと思われます。
そのため上の学歴別年収は十分参考になると思いますよ。
プログラマの最高年収は1,500万円超!
さて、どんな職種で働くにせよ「その世界で頑張ればどのくらい稼げるのか」「その世界では最低でもいくらくらいもらえるのか」というのは気になるところだと思います。
報酬は一定のモチベーションを保つためにはとても有効なものですし、人生設計やキャリアパスを構築するためにも重要な要素となるでしょう。
さて、実際の調査結果を見てみましょう。
この調査もこれまでと同じ平成27年賃金構造基本統計調査から引用しました。
最高収入 月収120万円超 6885人中6人
最低収入 月収12〜14万円程度 6885人中7人
月収120万円ですから、年収換算では1,500万円を超えそうです。
サンプル数は7,000人弱と少ないものの、低い収入〜高い収入までかなりの差があることが見えますね。
ただし、月収120万円を超えるにせよ、12万円〜14万円程度のに収まるにせよ、およそ7,000人中の7名程度です。0.1%ということですね。
もしあなたがプログラマとしてどんどん収入を上げていきたいと考えた場合、スキルベースで上位0.1%に入ることが必要と言えるかもしれません。
フリーランスの場合はどうか
会社員のプログラマは企業の給与体系に則った形で年収が推移していくのに対して、フリーランスは腕次第です。
これまで書かれた平均年収や年代別の年収などを参考に、それを上回る利益はパフォーマンスを発揮していく戦略を考えていくことになるでしょう。
例えば戦略の一つとして、高単価の案件を掴むことができるかどうかがそのまま年収に反映するという考えがあります。
この場合、高単価の案件に求められる経験やスキルは当然ですが、1年間継続して休むことなく業務に邁進する精神力や体力も求められます。
またフリーランスということを考えるとプログラマとして、なんらかのサービスや商品を開発してその販売利益を収入とする場合はまた考え方が変わります。
プログラマという職種を核として、そこから生み出される製品を販売するのですからプログラマという職種の収入とは呼びにくい側面もありますね。
フリーランスのプログラマとして年収を考える場合は、プログラマのスキルを活かしたマネタイズという視点からあらゆる事業の可能性を考える必要があります。
まとめ
プログラマは素晴らしい職種であると同時に、SEやコンサルタントのような職に向けたキャリアの出発点ともなります。そのため40代以降のプログラマの人数は大きく減少しているように見えました。
プログラマをキャリアの出発点として捉えるか、一生の仕事として捉えるかで年収に対する見方も変わってくると思います。
さて、プログラマの年収、みなさんにはどのように見えましたか?
参照:フリーランスエンジニアの年収を徹底解説した記事はこちら
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