リスクと期待リターンをコントロール!フリーランスエンジニアのための資産運用術

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避けては通れないお金の話

フリーランスエンジニアとして働いていると、時期ごとに収入の増減がでてきたり、年齢を重ねてから単価の高い仕事を請け負うのが難しくなるといった不安を抱える人も多いのではないでしょうか。エンジニアとしての仕事に集中するためにも将来の状況変化に備えて資産を残しておきたいものです。

そうはいっても、株やFXや仮想通貨などに手をだしても、大きく値下がってしまう可能性がありますし、なによりも値動きにとらわれて本業が手に付かなくなってしまう懸念があります。あくまでエンジニアとしての仕事や学習に集中するためには、最低限の学習・運用コストでそれなりの期待収益が見込める資産運用を維持する必要があると考えています。

そんなうまい話があるのかと思うかもしれませんが、いくつかの原則を活用することで、リスクを下げながら期待リターンを高めることが可能となります。そこで今回はフリーランスエンジニアとして知っておきたい資産運用の基礎知識をご紹介します。

リスクと期待リターンの関係

効率的な資産運用を行うためには、リスクと期待値の関係を正しく理解するのが近道です。「リスク」というと倒産や株価の値下がりなどの負の側面をイメージしがちですが、経済学用語においては「ある事象の変動に関する不確実性」を意味します。「株価が上がるかもしれないし、下がるかもしれない」という状態のことですね。資産運用を行うにあたって一般に顕在化されるリスクは以下の通りです。

  • 価格変動リスク……業績によって元本価格が変動する
  • デフォルトリスク……倒産などによって元本回収が確実でない
  • 流動性リスク……買い手がつかず現金化が行えない

株式投資やFXは上記のリスクが発生しえる有リスク資産と分別されますが、これに対して銀行預金や日本国債は無リスク資産と分別されます。わざわざ有リスク資産を運用することに合理性が発生するのは、無リスク資産よりも平均的に得られる期待リターンが高くなるからです。日本の公的年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)では2016年の『基本ポートフォリオの定期検証について』において資産クラスごとのリスクと期待リターンを下表のように推計しています。

リスク 期待リターン
国内債券 4.2% +1.5%
国内株式 25.23% +4.7%
外国債券 11.82% +3.1%
外国株式 26.78% +5.8%

上記における「リスク」は運用収益率の変動の大きさを正規分布における標準偏差をあらわしており、期待リターンは収益率の平均値をあらわしています。例えば国内債券においては1年後に約68.3%の確率で -2.7% 〜 +5.7%内に収まり、約95.5%の確率で -6.9% 〜 +9.9%以内に収まるといった意味になります。

リスクを取ることによって高められる期待リターンを「リスク・プレミアム」と呼びます。この考えを基準にすると宝くじやパチンコなどのギャンブルは、高リスクのためにリスク・プレミアムを支払う非合理的な取引をしていると理解できるようになります。

リスクを下げる分散効果

リスクを下げて期待リターンをあげるためには、どのようなアプローチが良いのでしょうか。まずリスクを下げるためには大きく分けて以下の方法があります。

  • 資産を分散する
  • 期間を分散する

リスクを下げるためには資産を分散させることが不可欠です。ひとつの銘柄に全てを賭けてしまうと、その企業が業績が急激に悪化したり、倒産することが考えられるため、資産を分散して保有することが不可欠となります。まず第一に、当面3ヶ月〜1年程度の生活に必要となるお金は無リスク資産として確保しておきましょう。無リスク資産の確保が少ない状態でまとまったお金が必要となると、有リスク資産の価格下落時にも手放さざるを得ない確率が高まりますし、最初は誰でも初心者です。

有リスク資産の分散を行う際に意識したいのが個々の銘柄配分ではなく資産クラスの配分です。様々な企業の株を持つことで資産分散をしている気分になりますが、国内株式という資産クラス全体で比較的大きなリスクにさらされています。国内株式だけではリスクが高すぎると判断する場合には、国内株式70%・国内債券30%といったリアロケーションを行うことで大きくリスクを下げることができます。このような資産クラスの組み合わせによるリスク分散効果は数学的に証明されており、現代ポートフォリオ理論の基礎となっています。

期間を分散させることでも、リスクを下げることができます。毎月一定の金額で買い足していくドル・コスト平均法と呼ばれる方法を取ることで取引価格が安い場合には買える量が多くなり、取引価格が高い時には買える量が少なくなるため、1口ごとの平均取得金額が低くなる可能性が高まります。期間分散を行うためには長期間の運用が不可欠となります。

資産分散や期間分散を行う際に意識したいのが「大数の法則」です。例えばコインの裏表を当てるゲームにおいては裏が3回連続でることも珍しくありませんが、試行回数を限りなく増やせば、表が出る回数と裏が出る回数の比率はどちらも 1/2 に近づいていきます。資産クラスと期間を十分に分散する期待リターンに限りなく近い結果を得られる可能性が高まるのです。資産クラスと期間を十分に分散するためには、それぞれの資産クラスの指標を用いた投資信託(インデックスファンド)を定期積立購入していくのが近道となります。

期待リターンを高めるために目指すこと

リスクをコントロールしながら期待リターンを高めるためには以下の観点があります。

  • 有効フロンティアを目指す
  • 複利効果を活用する
  • コストを最小限にする
  • 節税効果を活用する

ある許容リスクにおける最大限の期待リターンを「有効フロンティア」といいます『長期投資予想/アセットアロケーション分析 ~ 投資信託のガイド|ファンドの海』といったツールを用いて、自身の許容できるリスクのなかから期待リターンを高められるよう資産クラスの配分を調整していきましょう。

上記ツールでは複利効果の計算もできます。複利とは金利収入を元本に組み入れて再投資する方式です。例えば100万円を1年間で5%で増やすことができたら、次年度は105万円を元本に 5% 増やして110.25万円となり、そのまた次年度は110.25万円を元本にという計算を30回繰り返すと約432万円となります。5万円の単利が30回続くだけでは元本を合わせて250万円なので、複利効果を味方につけるメリットが理解できるのはないでしょうか。

理論上の期待リターンを達成しても投資信託や株式購入には信託報酬や手数料などのコストがかかります。これらのコストがかかるほど期待リターンを押し下げてしまうため、最低限のコストで済むようにしましょう。販売手数料がかからず信託報酬の安いという観点からもインデックスファンドがおすすめとなります。

節税もコストの一種です。通常の投資ですと利益の 20.315% を税金として納める必要があるため期待リターンは2割引きで考える必要がありますが、2018年1月から開始される「つみたてNISA」によって年間40万円(20年間)までの投資信託購入金額枠利益にかかる税金を非課税とすることができます。確定拠出年金用に投資した金額を所得控除して所得税や住民税を下げる iDeco といった制度も存在します。高騰しつづける社会保障費を背景にして、政府としても個人による堅実な資産運用を支援する制度を拡充する傾向にあります。

第一に注力すべきはエンジニアとしての仕事

いかがでしたか。今回はフリーランスエンジニアにむけて資産運用の知識をご紹介しました。資産クラスの配分と期間分散によってリスクと期待リターンをコントロールしつつ、利益や元手にかかるコストを最低限にしながら長期運用することで、銀行にお金をそのまま預けておいたり、ギャンブルのような投機行為を行うよりも着実に資産が増やせる可能性が高まります。

いちど資産配分を決めて定期積立購入設定をすれば大きな手間がかからないのも重要な観点です。エンジニアが第一に注力すべきは眼の前の仕事の完遂や技術の習得です。その一方で特に手を動かさなくても、お金がお金を生み出す状態を作っておくことで、時期ごとの収入増減や老後への不安に対する心の安寧を保ちやすくなります。

期間分散と複利効果の観点から有リスク資産は出来る限り長く保持していた方が合理的なのですが、本当にお金を使いたい状況が発生したら現金化してもよいのではないかと考えています。資金的な余裕が生まれると一時休養や留学といった選択肢もでてきますし、請け負う仕事を選びやすくもなります。お金には未来への選択肢を増やす効果があるのです。

そうはいっても、資産運用は自己責任です。『長期投資予想/アセットアロケーション分析 ~ 投資信託のガイド|ファンドの海』といったツールを用いながらリスクと期待リターンをしっかりと見極めて適切な資産運用をはじめてみてはいかかがでしょうか。

イラスト:ゆずりは さとし

 

この記事の著者
by 池田仮名
ITエンジニア/ブロガー
個人ブログ「太陽がまぶしかったから」を運営。
Twitter|@bulldra
ブログ|太陽がまぶしかったから
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