何を載せるべき?フリーデザイナーのための名刺デザイン・記載項目を考える | クラウドワークス テック(旧クラウドテック)

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ビジネスシーンにおいて、名刺は必須です。フリーランスであれば、会社から支給される名刺もありませんので、自分で作成することになります。

しかし、フリーデザイナーの場合、デザイナー個人が代表者となることが多く、名刺には個人に関するいくつもの情報を記載する必要があります。特にフリーの場合には自宅を事務所にしている方も少なくありませんので、プライベートな住所を名刺に記載することに躊躇してしまう方も多いのが実情です。筆者もフリーランスのデザイナーですので、名刺に記載する項目や内容について、色々と悩んだ経験があります。

そういった問題の解決方法にどのようなものがあるのかをご紹介しながら、フリーデザイナーとして仕事を受注するためにどんな名刺が適切か、記載項目の内容まで掘り下げて考えてみましょう。

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目次

必ず記載するべき項目

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それでは、まず名刺に必ず記載するべき項目を挙げてみます。ただし、名刺には公的なフォーマットはありませんし、こうでなければならないという決まりもありません。筆者の知り合いのデザイナーに、名刺の内容には、「アーティスト名しか書いていない」という方がいます。しかし、名刺の形や素材が非常に変わっていて見た目がすごく面白いので、渡す方々が非常に興味を持ってくれ、初対面でも話が弾みやすいようです。名刺はあくまでも出会いのとっかかりにし、興味を持ってもらった方に怒濤のアピールと営業トークをするという作戦のようです。

このように、考え方によって掲載内容の必要不必要も分かれますが、必ずしも直接のアピールが得意な方ばかりでもないと思います。そういった方の場合は名刺に色々と書いておくことで、あなたの営業の手助けとなるでしょう。
以下に挙げるものは、社会的信用を高めて仕事を受けやすくするため、またビジネスの場にふさわしい名刺としてごく一般的に載せた方が良い項目であると考えて下さい。

氏名

当たり前ですが、氏名はもちろん掲載しましょう。アーティスト名、ペンネーム、旧姓などを記載される方もいますが、企業によっては、受注者と請求書・払込銀行口座の名義が一致しないと発注が出来ない等の社内ルールを持つ場合もあります。

屋号(任意)

屋号をお持ちの方は、もちろん載せましょう。屋号なしで個人名やアーティスト名のみで活動されている方はなくてもかまいません。

肩書き

フリーデザイナーには様々な職種があるので、ご自身を一番わかりやすく表す肩書きを作りましょう。会社を立ち上げていたり屋号をお持ちの方は、社長・代表などの肩書きとプラスして、職種を書くと相手に分かりやすくなります。「Webデザイナー」、「3DCGデザイナー」など、社会的に浸透しているわかりやすいものでも構いませんし、「イラストも描けるWebデザイナー」など、ご自身で個性的な肩書きを作るのも効果的です。
複数のデザイン職を兼任していて書き方に困る方は、単に「代表」とするのも一つの手でしょう。

メールアドレス

メールアドレスは、できれば独自ドメインを取りたいものです。独自ドメインのメールやURLが載っていると、住所の掲載がない名刺でも比較的与える印象が良いと感じます。筆者は、次に挙げるサイトURLのドメインを使って、仕事用メールアカウントを作成しています。

サイトURL

フリーデザイナーが新規のクライアントから仕事を請ける場合、今までの仕事などを見せる機会が多いはずです。ウェブ上で以前請けた仕事や作品が見られるように、自身のポートフォリオサイトを構築しておくとよいでしょう。
また独自ドメインで運用すると、ある程度経費を掛けて真剣に活動している表れとなりますので、プロバイダのストレージスペースなどよりは印象も良くなるでしょう。

電話番号

電話番号は、仕事用の番号をひとつ確保しておくとよいでしょう。プライベートでも利用する携帯電話の番号は書きたくない、という方は、下記の「記載したくない項目がある場合の対応策」にて解決方法をご紹介します。

出来るだけ記載した方が良い項目

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以下は、できれば記載した方がよいと思われる項目です。

ロゴマーク(あれば)

ロゴはなるべく作りたいものです。「絵」として人に認識してもらえる記号のようなものがあると、あなたという存在を覚えてもらえる可能性も上がります。フリーデザイナーとして活動するのであれば、「さすがデザイナーだなあ」と思われる様な格好いいものがあると、センスのアピールにもなります

事務所住所

本来は必須項目扱いとすべきとも言えるのが、この一番の悩みどころ「オフィス住所」でしょうか。自宅と別に事務所をお持ちの方は載せるべきですが、自宅をオフィスにしている方はセキュリティ上無理に載せる必要は無いと思います。自宅住所を載せない場合は、以下に挙げている対応策(記載したくない項目がある場合の対応策)を検討してみてください。

電話番号(携帯電話)

これも意外と悩むところです。クライアントによっては、昼夜関係なく電話をかけてくる場合もありますので、もし悩む場合は掲載を見送り、下記の対応策(記載したくない項目がある場合の対応策)をご検討ください。

自己PR文、得意分野など

筆者は、名刺の裏面を利用して簡単な自己PRを掲載しています。自分が受注できる業務の内容を示したアイコンやプライベートな特技等も記載して、その場で話題作りができるようにしています。PR文が載っていると、交換して時間が経ってからでも、どういう人だったかを思い出してもらいやすいのではないかと考えています。

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記載してもしなくてもどちらでも良い項目

以下の項目は、載っていないからといって名刺としてマイナスになることはないと思われるものです。ビジネス用アカウントや作成データをお持ちの方は検討してみましょう。

SNSアカウント

似顔絵、顔写真など

記載したくない項目がある場合の対応策

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それでは各項目別に、記載することを躊躇する場合の対応策について、フリーランスである私が実践している方法をご紹介します。

自宅住所

フリーデザイナーの場合、自宅住所がそのまま事務所の住所となる方もたくさんいらっしゃるでしょう。会社や事務所の住所と違い、宣伝目的で不特定多数に配布する名刺には自宅住所を記載したくない、というのも当然の考え方です。

そういった場合は、コワーキングスペースやレンタルオフィスなどの住所貸しサービス、登記サービスなどを利用するとよいでしょう。月額で経費はかかりますが、住所のレンタルのみであれば都内でも1,000円前後から利用出来る業者もあります。特に女性の場合は、自宅住所を記載した名刺を大量に配布するのはお勧めしません。思わぬトラブルを避けるためにも、必要経費と割り切ることも必要です。

個人的なSNSアカウント

TwitterやFacebook、LinkedInなどを、人によっては重要な営業ツールとしていたり、顧客とのやりとりに利用している方も少なくありません。Facebookページを、そのまま自身の営業用サイトにしている方もいらっしゃいます。しかし、プライベートなことについてもつぶやきたいのに、クライアントには読まれたくない・・という場合もあるでしょう。

SNSアカウントについては、特に記載していなくても、相手に失礼に当たるというケースはほとんどないと思ってよいでしょう。しかし、アカウントがあるとやりとりに便利だったり、その業界の慣習などでどうしても必要な場合は、クライアントに見られても良い要素だけを投稿するビジネス用アカウントを作れば大丈夫です。クライアントにTwitterでフォローされていることを忘れ、うっかりそのクライアントの仕事について愚痴ってしまった・・などという失敗をしないように、SNSをビジネスでも利用する場合は、オンとオフでアカウントを明確に分けておきましょう。

電話番号

仕事用の固定電話回線をお持ちでない方で、携帯電話の番号を掲載したくない、という方も多いでしょう。その場合、ひかり電話などのネット回線とセットで申し込めるIP電話を利用すると、月額導入費用も安く済みます。また、050+やFusion IP Phone SMARTなどのIP電話サービスを使えば、外出していてもスマートフォンで電話を受けることができます。

参照:厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」

全ての項目で使える技!「複数名刺を使い分ける」

また、上記項目を掲載したくない場合に共通して使える方法として、「複数種類の名刺を作る」というものがあります。渡す相手によって、記載項目が違う物を使い分けるのです。

筆者の場合、ほぼ確実に仕事に繋がるビジネスパートナーになりそうだ、または知人の紹介などで信用の置ける人物だと判断した場合、住所や仕事用の電話番号まで掲載した名刺をお渡ししています。不特定多数の人が集まる場において営業チラシのような目的で配る、「繋がればいいな」程度の場合は、事務所住所の記載が無く、記載項目を限定したものを使います。それぞれの名刺で、筆者が記載している詳しい項目は以下のような感じです。

<仕事用に使う名刺の記載項目>

  • 氏名(フリーデザイナーとしての活動名)
  • 屋号
  • 肩書き
  • 住所
  • 電話番号(仕事用番号)
  • メールアドレス(仕事用)
  • ウェブサイトURL
  • 自己紹介文
  • SNSアカウント(ビジネス用)

<営業チラシ的に使う名刺の記載項目>

  • 氏名(フリーデザイナーとしての活動名)
  • 屋号
  • 肩書き
  • メールアドレス(仕事用)
  • ウェブサイトURL
  • 自己紹介文
  • SNSアカウント(ビジネス用)

このように2〜3種類の名刺を作っておけば、一度に大量にばらまく場合でも安心ですし、あまり交換したくない相手がいたとしても、スマートに対応することができます。必要最低限の情報のみの名刺を使えば問題も起こりにくいでしょう。もし、情報の少ない名刺を渡した相手があなたに興味を持ち、改めてお会いするような話になったら、必要に応じて正式な名刺をお渡しすればよいでしょう。

もちろん、上記の記載項目の分け方は、筆者のケースの例ですので、人によって載せたいものと載せたくないものが違う場合もあります。ご自身の場合に当てはめて、名刺の用途別に記載項目を吟味してみてください。

フリーで活動する以上、個人情報と事業主情報の分別は重要となり、乱暴な運用は悪用を招くとも言えます。一度悪用されたデータは取り戻すことが困難です。どの情報を誰に出すのかを、自らコントロールしていきたいものです。

まとめ:名刺制作では、載せるべき情報の精査を

いかがでしたでしょうか。ビジネス名刺には、載せるべき項目と、載せなくとも対処方法がある項目がありました。ご自身の個人情報を守る観点から、自宅住所や電話番号は無理に掲載せず、住所レンタルサービスやIP電話を利用したり、複数の名刺を使い分けることで対処したいものです。
また、載せたくない項目について「他にもこんな対処法があるよ!」という方は、ぜひ教えて下さいね。

参照:フリーランスが名刺に住所を書く時の情報の取扱について解説した記事はこちら!

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