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ご利用事例

株式会社ファームノート

社長室 広報責任者 鈴木 大樹 さま

ベンチャー広報が総理官邸で表彰される賞に挑んだ「空気づくり」
「苦手なことを宣言して楽になりました……」

営業部門や開発部門と違い、短期的な成果が表れにくい広報部門は「コストセンター」と捉えられがちです。コストが発生する施策の予算取りが難しく、お金が潤沢に使えないから自分でやる、自分でやるからタスクに追われて考える時間を失う。その結果、広報が本来おこなうべき「考え」「企(たくら)み」「空気をつくる」仕事に注力できず、求められた以上の大きな成果を上げることができない悪循環にはまる罠……。
株式会社ファームノートホールディングスの社長室 広報責任者・鈴木大樹さまは、その悪循環から抜け出し、不得意なことを得意なフリーランスに任せ、その余力を使い「日本ベンチャー大賞」農林水産大臣賞の受賞に貢献する大きな成果を上げました。その経緯や今後の展望を詳しく聞きました。

社長室 広報責任者 鈴木 大樹 さま

2000年に大手広告会社に入社後、オフライン系広告会社、インターネットマーケティング会社を経て、2017年に株式会社ファームノートホールディングスに入社。
グループ全体の広報・ブランディングを担当する傍ら、農業ICT事業を展開する子会社の株式会社ファームノートではマーケティングも兼務し、上流工程から下流工程までを担当する。

広告のクリエイティブを作るのに精一杯で四苦八苦の毎日を続けていました

フリーランスを活用する前に困っていたことは何ですか?

クラウド牛群管理システム「Farmnote」や人工知能を活用した牛向けIoTセンサー「Farmnote Color」など農業ICT製品を提供するグループ会社の株式会社ファームノートの設立は2013年11月になりますが、私が広告会社から転職する2017年6月までは専任者による広報・プロモーション・マーケティングは展開していませんでした。
入社当初の役割は広報でしたが、グループ会社のプロモーション・マーケティングもみてくれ、となり、ベンチャーによくありがちがちなあれもこれもやることになりました(笑)。

過去のクリエイティブは決まった制作会社に依頼をしておらず、結果的にブランドとしてのトンマナも統一感が図られていないことから整理をし直す必要性を感じました。 けれど、目の前にある紙モノの販促制作物やLP(ランディングページ)、広告のクリエイティブを作るのに精一杯で四苦八苦の毎日を続けていました。クリエイティブの実作は未経験だったので……。

未経験なのに、実作ですか…..?

素人が感性でデザインをやっちゃいけないな、と思っています(笑)。
広告会社時代はA案、B案、C案のクリエイティブの評論はいくらでもしてきましたが、いざ目の前で真っ白な「イラレ(Illustrator)」の画面を見て、さぁ、あなたデザインして、と言われてもほとんどできませんし、出来上がったクリエイティブは自分が思っている以上にかっこ悪いし、効果も出ません。

ピントがなんとなく合っていない感覚はありました

そもそも、広告会社からベンチャーの事業会社に転職した理由は何ですか?

広告会社にいると、どうしても同時に複数のクライアントの案件を受け持つので、ひとつの案件やプロダクトに対して深く追求し切ることができませんでした。
また、結婚して将来を考えたときに、自分の仕事が世の中の役に立つ仕事がしたいな、と思っていたところ、たまたま現会社と縁があり 、自分の経験や知見を活かせ、世の中に役立つ仕事がとことんできそうだ、と思い入社を決意しました。

広告会社から全く異なる業界に入り、ご苦労はありましたか?

はい。入社して約1年は自分の考えていることのピントがなんとなく合っていない感覚はありました。これまで農業に馴染みもなかったので、お客さまとなる酪農・畜産生産者の方々のことを正しく理解できておらず、インサイト(顧客が求める言語化できていない動機や本音)を掴みきれていない感覚があり、結果として打ち出す施策の効果も決して高くはありませんでした。

クリエイティブが苦手ですと宣言しました

ピントが合っていない感覚、タスクに追われている状況をどのように打開しましたか?

パンフレットやWeb等で紹介する導入事例のインタビューや出張を通じて、酪農・畜産生産者の方々、行政、農協の方々と話す機会を意図的に増やしました。そこで、弊社を取り巻くステークホルダーの皆さんの声をじっくり伺い、理解を深めていく中で少しずつピントが合う感覚がありました 。

ピントが合っていく中で、施策が小さいながらも成果の実を結び、実績を少しずつ積み上げることができました。そこで、今抱えている制作業務の時間を私から剥がさないと、この会社は広報・マーケティング領域で永遠にスケールできない、と上司を説得しました。

追い風となったのは、会社が目指す3つのバリュー「Connected」「 Bold 」「 Professional」を掲げ 、社風が大きく変わったことです。
その中でも「 Bold 」は、より大きなインパクトに焦点を当て、大胆にチャレンジすることで大きなイノベーションを起こそう、 という意味で、不得意なものに時間を割いていたのではよりインパクトのあるものに対して時間が割けません。
不得意なものは割り切って得意な人に任せよう、という社風になったことが大きいです。

私はクリエイティブが苦手ですと宣言しました。
すると、これまでクリエイティブのチェックを仰いでいたマネージャーも、実は私もクリエイティブが苦手で……、と打ち明けられました。
お互い苦手同志だったという(笑)。

苦手なことを宣言して、気持ちがだいぶ楽になりました

上司説得の結果は……?

すんなりと通りました(笑)。
苦手なことはちゃんと宣言して、気持ちがだいぶ楽になりました。
以前は苦手なことを言わないことが美徳でしたが、得意なことは得意な人に任せるかたちにシフトしてから、色々なところで好影響が出ていると思います。
苦手なクリエイティブを任せられる方を探すため、フリーランスエージェントの他にも、Web制作会社に外注する、など様々な方法を検討することにしました。

どのように整理して決めましたか?

ファームノートの事業対象は農業なので、お客さまは基本的に生産者です。
生産者の方々は朝から晩まで忙しく、メディアの接触頻度や可処分時間も少ないため、ネットやテレビも新聞に触れる時間が限られます。全農さんが配布する機関紙、地域のJA に置いてあるパンフレットやチラシが情報の収集源として機能しています。
もちろんWebでの情報提供も重要ですが、紙で読んでもらう必要があるので、DTPデザインができ、コーディングができ、編集的な見せ方もできる、そんな守備範囲が広いタレントを求めていました。

また、費用面を考えたときに、制作会社の価格は「月固定で何万円」という価格で、稼働が少ない月のバランスをとるのが難しいと感じていました。
フリーランスエージェントの価格は「時間単価×実働稼働工数」と明瞭で、実態に沿ったお支払いができる点がわかりやすかったです。
あとは実際に試してみて、お互い合わなかったら考えましょうという柔軟さ、試しやすさがあり、フリーランスの活用に気持ちが傾きました。

クラウドテックからマルチなスキルを持つフリーランス・デザイナーの紹介があり、ぜひ面談したいと伝えました。

希望納期だけ私が決め、時間と配分はお任せしました

面談ではどんな話をしましたか?

フリーランスデザイナーのG・H さんが一番パフォーマンスが出る働き方とは、という点を中心に率直にお聞きしました。それベースでいろいろなものを決めました。
仕事の進め方とか運用の方針について愚直にお話しする中で、G・Hさんご自身も事業をやられていたので、いつまでこれを完成させたい、という希望納期だけ私が決め、時間と配分はG・Hさんにお任せし、常駐ではなくリモートワークに決めました。

最初からお任せすることに不安はありませんでしたか?

G・Hさんとの会話で、スキルも人間的にも信頼できる方だと思いました。会社の今の考え方でもありますが、組織に無理やり当てはめずに、人ベースで考え、その人が最もパフォーマンスが出やすい働き方に合わせることに不安はありませんでした。

大企業だと「当たり前」のように隣の席に常駐させて、仕事のあるなしにかかわらず定時までいる、その「当たり前」は本当に良いことなのだろうか、と疑問に思うことがあります。
空いている時間は自分の仕事をしてもいいし、なんなら趣味に使ってもいいし、余暇からインスピレーションが生まれて仕事に活きることもあると思います。
無理に常駐をしなくとも円滑に業務が遂行できる、フリーランスのG・Hさんもそう感じた、それを最初の面談時に腹を割ってお話しできたので、実際に稼働いただいた後に、ちょっと違います、というギャップはありませんでした。

本来広報がおこなうべき「考え」「企み」「空気をつくる」仕事に注力することができました

クリエイティブをフリーランスのプロに任せた結果はどうでしたか?

制作会社に外注すると、会社によってはオーダーをそのまま再現しました、という場合が多いですが、G・Hさんとは一緒に作っている感覚があります。
今まではどうしても過去に使用したレイアウトやデザインを踏襲してきましたが、同じ画像、同じコピー、同じテキストを使っても、レイアウト次第で見え方はこんなに変わるんだ、という発見がありましたし、とても自分では思いつかないデザインでした。

クリエイティブについては全面的にG・Hさんを信頼していますし安心できたので、苦手なクリエイティブのタスクに追われる毎日から解放されました。 その余力を使い、本来広報がおこなうべき「考え」「企み」「空気をつくる」仕事に注力できました。

「考える」「企む」「空気をつくる」ことに注力したのはなぜですか?

広告会社時代に、担当していた某自動車系クライアントのミッションで 、当時のミニバン市場はファミリーカーが主流だったのを、高級ミニバン市場を新たに創る仕事を経験しました。
「ミニバン=ファミリカー」だった属性を変えたのです。これこそが市場を創るという仕事、まさしく世の中の空気を変える仕事でした。

お客様がラグジュアリーな車に乗りたいな、というときに、今までの選択肢といえば外車や高級セダンだったのが、ミニバンもあるよね、と想起され、お客様の頭の中の選択肢に入ると購入機会が増します。この市場を創る「企み」に言い知れぬ面白さを感じました。

ファームノートでも「空気づくり」にチャレンジすることで、酪農・畜産生産者の方々が生産性や業務効率を上げたいと考えたときに、頭の中に「ファームノート」が第一に想起される状況を作りたいと思いました。

一番の大きな成果は「日本ベンチャー大賞」農林水産大臣賞を受賞できたことですね

具体的にはどのようなお取り組みをされましたか?

ファームノートが話者となってあれこれ魅力をPRするよりも、導入いただいている生産者、行政、自治体、JAの方々から、ファームノート 製品を導入してこんなメリットや効果がありました、と事例を通じて伝えていただくほうがよっぽど説得力を増すことが、社内外の関係者へのヒアリングでわかりました。
そこで地域やテーマが異なる導入事例を量産し、ファームノートのプロダクトを導入する意義を多角的に伝える取り組みをしました。

そういった取り組みの甲斐もあってか、セールス現場での販促活用のほかにも、スマート農業を特集される各種メディアに、人工知能を使った農業の変革に挑むベンチャー企業がある、という文脈でお取り上げいただく機会が特に地方で増えました。
今後はこのプロダクトを使うと定量的なこんな改善効果あったとか、社会性や公共性に関連するニュースの種として、メディアにお取り上げを提案する戦略的な取り組みをさらに増やしたいですね。

お取り組みの中で一番の大きな成果は何ですか?

導入事例を今まで1年に15本しか作れていなかったのが、半年間で15本作れるようになったこと。そして弊社お客様の鹿児島県肝付町さまが、国内初・自治体によるスマート畜産推進を発表するにあたって、県内全てのテレビ局と主要メディアを招いたプレスツアーを企画・監修したこと。マーケティングでは、新たな販売モデルの推進プロジェクトを率いたことなどの成果があります。

ですが、やはり一番の大きな成果は「日本ベンチャー大賞」農林水産大臣賞を受賞できたことですね。
帯広の小さなベンチャー企業が、総理官邸で表彰を受けたことで、会社の信頼度が飛躍的に高まったのは言うまでもありません。会社としてもひとつの大きなターニングポイントになったのではないかと思います。
それに、国のお墨付きをいただいたことで今後の資金調達においても多少なりともインパクトがあったと思います。

実は、メディアが取り上げてくれる種が社内のあちこちにありました

大きな成果を上げたことでご自身に変化はありましたか?

グループ全体で約90人の社員がいますが、その中で「第4四半期MVP」と「年間MVP」を連続受賞しました。
自分の存在意義が成果をもってアピールでき、当社代表からも行動量が著しく増え、それが形になったことによる効果を評価していただきました。

今までは比較的受け身でオーダーに応えるのが精一杯でしたが、クリエイティブをフリーランスのプロに任せることで余力ができ、会社が足りてないところを自ら積極的に手を挙げて仕事を取りにいく姿勢に変わったことで、このような社内表彰にもつながったのではないでしょうか。

どのように積極的になられたのですか?

実は、メディアが取り上げてくれそうな広報の種が社内のあちこちにありました。
その種に気付かなかった、気付いたとしても時間に追われ、メディア取材を自ら呼び込む「企て」に仕立てられませんでした。

今は考える時間、情報収集する時間が増えたので、情報発信するメディア側が今何を求めていて、そこにはどんなものが必要で、そこに使えそうなネタは社内外のどこに転がっているのかを把握できますし、時流と広報の種を線で結んで大きな面として展開できるようになりました。
世間からのインパクトのある成果、露出などを含め、もっと広く知ってもらうための素地を作りたいと考えています。

若い人たちに対して農業のイメージを変えていきたいと思っています

どのようなインパクトを考えていますか?

これはあくまで個人的な目標なのですが、 農業のリブランディングをしたいと考えています。
農業という職業が、若い人にとってなりたい職業のトップ10に入るようにしたいですね。
農業の仕事は尊いもの、という共通理解は皆さん持たれていると思いますが、実際になりたいかと問われると、「3K」のイメージがあり、なかなかハードルが高い職業です。

農業の「3K」は一般的によく言われる「キツイ・汚い・危険」ではなく、「キツイ・汚い・かっこ悪い」だと聞いたことがあります。
この「かっこ悪い」はどうしても悔しいですし、許せないです。

私たちがお会いしている生産者は使命感と責任感が強く、自分たちが日本の食糧生産を支えているんだ、という気概のある素敵な方々が多いんです。
農業という仕事は非常にクリエイティブな仕事だと思います。 だからこそ、 若い人たちが興味を持って働ける状態にしたい、そのために働く職場を業界として改善していかないといけません。
具体的な取り組みについて今は申し上げられませんが、若い人たちに対して農業のイメージを大胆に変えるような取り組みを考え、水面下で企みを進めています。

「考え」「企み」「空気をつくる」には余力が必要ですか?

広報やマーケティングって、ある程度余力があるうえでやらないと、目の前のタスクに追われてその忙殺で精一杯になり、求められる成果以上の大きな成果を生み出せないのではないでしょうか。
潤沢なお金や人がないから自分でやる、自分でやるから考える時間がなくなりスケールしない、だから永遠に人がとれない、悪循環にはまる企業が多いのではないかと思っています。

上手に人をアウトソースして余裕を作り、考える時間を作ることで成果が大きく変わります。
不得意なことは恥ずかしがらずに宣言して、ちゃんとプロに任せるべきです。

2019年9月時点のインタビューです。
COMPANY INFO
株式会社ファームノート
農業 IoTソリューションカンパニー
クラウド牛群管理システム 「Farmnote」、牛用センサーデバイス「Farmnote Color」、肥育牛 起立困難検知システム「うしらせ」
Webデザイナー
SUMMARY
苦手なことは宣言して楽になる、考える余力が大きな成果を生む
POINT1

苦手なことは恥ずかしがらずに宣言して、プロに任せる

POINT2

「考える」「企む」「空気をつくる」余力が大きな成果を生む

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