「フリーランス」や「ノマド」の定義は、ネットやSNS上でもしばしば議論になっている部分ですが、フリーランスとノマド、それからフリーター、個人事業主、自営業は、それぞれ似ているようでも働き方が異なります。
筆者はフリーランスでありノマドも経験していますが、時々自分の立ち位置の説明が難しいなあ・・と感じる時があります。
このようなスタイルを検討している方は、あらかじめそれぞれの働き方のメリット・デメリットを知っておくと自分に合った働き方を見つけやすくなるでしょう。
そこで今回は、
- フリーランスとノマドの違いについて知りたい。
- ノマドやフリーランスとして働くことのメリット、デメリットについて知りたい。
- ノマドという働き方が好ましい仕事が知りたい。
という方々に向けて、フリーランスとノマドの違いを踏まえ、
自分に合った働き方で仕事をするための判断材料を集めてみたいと思います。
「フリーランス」とは
一般にフリーランスとは、特定の企業に雇用されず、様々な企業や個人から仕事を請け負って業務を行う立場の人のことを指します。
どんな職業のフリーランスでも、「どこかに雇用されていない」ということは大体共通しているでしょう。ただしこれも人によってまちまちで、週数日だけアルバイトとして会社に雇用されながら、自身の仕事も行っているフリーランスの方もいます。
また、これは雇用ではありませんが、顧客と業務委託契約を結んで客先に決まった日に常駐している方もいますので、「フリーランスは企業に出勤しない」とも言い切れませんね。
人によって、また職業によっても働き方が十人十色になるのがフリーランスのわかりにくいところかもしれません。だからこそ「フリー」だとも言えるでしょう。
参照:厚生労働省「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」
1.フリーランスのメリット
フリーランスのメリットはいろいろありますが、筆者が一番フリーになって良かったと感じる点は、「働く時間と場所が自由になること」です。一般的なフリーランスの意味とは違うかもしれませんが、個人的にはフリーランスを「場所と時間がフリーになる人」という意味でとらえているぐらいです(笑)。
筆者は仕事以外にいくつか趣味を持っているのですが、仕事の時間をある程度自由に動かせれば、趣味に当てる時間も融通がききますので、ワークライフバランスを重視することもできます。
2.フリーランスのデメリット
これもいくつかありますが、一番のデメリットは収入が安定しない場合もある、という点でしょうか。
超売れっ子フリーランスの方で、常に多くの仕事をこなしている方は、逆に安定した高収入を得ているでしょう。しかし、筆者のようなごく一般のフリーランスの場合、仕事があまりこなかった月と大きな仕事が入った月とでは収入額が全く変わってきます。
社会情勢の変化や大地震・災害の発生、景気の変動によっても仕事量が変わることがあります。
「ノマド」とは
次に、「ノマド」についてです。ノマドはフリーランスとは違い、一般に「働く場所を1箇所に限定せず、PCなどのITデバイスを駆使して様々な場所で仕事をする」という働き方のスタイルのことを指します。
フリーランスは「会社員」、「主婦」などと同様にその人の「立場」を指しますが、ノマドはいろいろな場所で働く、という「働き方」を指します。
1.ノマドのメリット
働く場所が限定されない、ということは、時間が効率的に使えるようになるということです。
たとえば会社員の場合、客先との打ち合わせに出かけた後で急に時間が変更になっても、その間に出先で別の仕事ができれば、事務所や会社に戻ってからの時間を別の仕事に回すことも可能になります。
フリーランスの場合は、多額の費用をかけて自前の事務所を構えなくても、カフェやレンタルオフィスなどで仕事をすることで経費の節約にもなります。
2.ノマドのデメリット
座席がフリーのコワーキングスペースやカフェ店舗などで仕事をする場合、当然ですが常に他人の目や耳があります。
筆者は、自宅で仕事をするよりも外でノマドしたほうが仕事に集中できますが、やはり電話やSkypeをする時などに気がひけることがあります。
業務上の話でも、他人に聞かれたくない話や単語を出す場合や、秘密保持契約を結んでいる案件の話をする場合、周囲の人間に聞こえるような場所で会話はできません。
いちいち席を立つのが煩わしく感じることも多いです。
また、筆者はカフェをはしごして仕事をしたりすることもありますが、一つの場所に落ち着いてゆっくり仕事をしたい、という方には当然ノマドなスタイルはオススメできません。
「フリーランス=ノマド」だとは限らない
フリーランスは「立場」であって、ノマドは「働き方」であるとご説明しました。
そのため、フリーランスだからといってノマドをしているとは限りませんし、逆にノマドをしていても会社員の立場にある方もいます。
1.フリーランスに適している仕事
それでは、フリーランスに適している仕事とはどのような仕事なのでしょうか。調べてみたところ、こんなにたくさん出てきました。
かなりの種類の職業の方が、フリーランスとして働けるのではないでしょうか?
- Webデザイナー/ディレクター
- エンジニア/プログラマー
- DTPデザイナー
- ライター/ブロガー
- 翻訳家
- イラストレーター
- アナウンサー
- ミュージシャン/演奏家
- 作曲家/アレンジャー
- ジャーナリスト
- 写真家
- 漫画家
- ファッションデザイナー
- ジュエリーデザイナー
- 各種コンサルタント
ここにあげた職種以外にも、整体師、PR/広報プランナー、モデル、フードコーディネーターなど、特殊な職業の方々にもフリーランスとして活躍されている方が増えています。
2.ノマドに適している仕事
次に、ノマドに適している仕事とはどんなものでしょうか。これは、先にご説明したように1で挙げた仕事とイコールにはなりません。フリーランスだからといって、全ての方がノマドに適しているとは限らないためです。
なおノマドが可能でも、適しているとは言い切れない職業ははずしてあります。
- Webデザイナー/ディレクター
- エンジニア/プログラマー
- ライター/ブロガー
- 翻訳家
- アナウンサー
- ミュージシャン/演奏家
- ジャーナリスト
- 写真家
- 経営企画/管理職
- 営業職
- 各種コンサルタント
ノマドに適しているのは、基本的に、PCやネット回線があればほとんどの仕事が可能なIT系・ライティング系の仕事が中心でしょう。
ミュージシャンやアナウンサーは、元来あちこちのライブハウスや録音スタジオなどの現場に出向いて仕事をすることがほとんどのため、昔からあるノマドな職業だと言えるかもしれませんね。
取材の多いジャーナリストや写真家も同様でしょう。
最近多くなってきているのは、管理職や経営コンサルタントなどのノマドな方でしょうか。プロ経営者、経営企画などの方もたくさんの方がノマドで活躍されています。
向いていると思ったら、ぜひチャレンジしてみよう
なんとなく、「フリーランス=ノマド」というイメージがあった方も多いかもしれませんが、必ずしもイコールにはなりません。
現在会社員の方でも、会社に認めてもらうことさえできれば、ノマドワーキングを行うことも可能です。
また、フリーランスになった上でさらにノマドな働き方をしたいと考えている方は、一度いろいろな場所で仕事をしてみてノマドを体験してみると、より実際のイメージが湧きやすいかと思います。
まずは、自分のできるところからチャレンジしてみませんか?
参照:モートワークとノマドワークの違いについて解説した記事はこちら
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