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修正地獄から抜け出す!デザインは“完成度7割”で修正が減る

修正を減らすために出来ることは?

みなさんこんにちは。普段はグラフィックデザイナーとして働きつつ、たまにブログを書いているOMGです。

突然ですがデザイナーの皆さんは修正にめちゃくちゃハマった経験はありませんか?ぼくはあります。鳴り止まない電話、華金の「明日は何時からご出勤でしょうか?」メール。

OMG!!もうやだお家に帰りたい。

デザイン業界は拘束時間が長くなりがちです。休日返上で仕事されている方もいらっしゃるかと思います。その要因の一つがクライアントからの修正への対応です。

どうすれば修正回数が減らせるのでしょうか。

基本的にぼくはお家大好きマンなので「無駄な業務はしたくないし一秒でも早く仕事を終わらせ帰宅したい!」と日頃からそんなことばかり考えていて色々と試行錯誤をしまして、自分なりの修正の少ない仕事の進め方を発見しました。

その最大の秘訣は「クライアントから具体的な指示を引き出すこと」です。

まぁシンプルな話ですよね。「それができたら苦労しない」と言われそうですが、今回はどうすればそれを実行できるのかを書いていきたいと思います。

もちろん、作り手としてのスキルは要求されますし、前提としてデザインに関してあまり知識のないクライアントに対して特に有効な手立てになります。というのもぼくは仕事柄、この手のクライアントの業務を請け負うことがとても多いです。個人商店とか広告部署のない中小企業とかですね。忙しい時はこうした案件を10件ほど同時進行させないといけない場合があり、修正がそれぞれ1回増えるだけでも相当な時間と作業量になります。

何より相手の指示が明確でないと事故率は上昇していきますのでそうならないための仕事の進め方、考え方というのがとても重要です。

そもそも修正回数に比例してデザイナーへの信頼感は下がってしまいますので、なるべく少ない回数でフィニッシュさせたいところです。

はじめに:デザインの引き出しを用意しておく

あなたには「苦手なデザイン」はありますか?

ぼくは商業デザイナーに求められるのはデザイナー個人の感性ではなく、むしろどれだけクライアントの好みをロジックに落とし込めるかだと思っています。自分自身の個性やこだわりは全く重視しません。

例えばお寿司を注文してハンバーグが出て来たらお客さんはお金を払ってくれませんよね。

個性やこだわりは自分の得意料理でしかありませんし、時としてクライアントはそんなものは求めていませんので、“オーダー通りに”正しく作るのが正解。当然、要望通りのデザインを提案できれば修正の回数は減ります。

そういった意味でいつでもオーダーに応えられるように、ざまざまなテイストのデザインを提案できるスキルは常に磨いておきたいところです。

最初から完璧を目指さない

これまでの経験上、修正にハマりやすい人の特徴に「最初の校正の段階で自分の手持ちの武器を全部出し切ってしまう人」というのがあります。

こういうタイプの人は「これはイケてるデザインだから間違いなく相手も気に入ってくれるハズ!」と思っていて、フルパワーで作ってしまいます。その弊害として、修正が来た時に対応策がなくなります

フルパワーで作るもんだから、最初の段階で細部を詰めまくってしまい、時間をロスする。さらにガチガチに作り込んでしまうため細かい修正などの融通が利きにくいという欠点も。昔の自分がそうだったので、よくわかります。

確かに最初に質の高いデザインを仕上げて修正なしの一発OKが出るのであればそれに越したことはありません。しかし前述のように相手が個人商店や広告部署のない中小企業の場合ではまずそういうパターンは稀です。

完成度7割で具体的な指示を引き出す

ぼくはいきなりフルパワーでガチガチに作ることはしません。だいたい体感で7割くらいの完成度で最初の校正を相手に投げるようにしています。中途半端な未完成で投げるのではなく、“あえて”7割の完成度で一旦相手に投げます。

なぜ7割なのか。その最大の理由は相手の意見を反映する余地を作るためです。ただし、これが5割程度の完成度だと意見ではなく不満が出てくるようになります。この微妙な力加減は経験則によるものが大きいですが、7割の完成度で相手に投げた場合「大体こんな感じで大丈夫です!あとはココをこう直してください」といった感じで修正指示が明確になります。

明確な意見・指示を相手から引き出す。これが最大の目的です。

とにかく平均点以上でGOする。

作り込むのはほぼデザインが固まってからでOKです。最初にある程度の合格ラインまで提案できていれば、「ここはもっとこうした方が良い」というこちらの意見も格段に通りやすくなります。

得られるメリットは3つです

①相手の明確な指示を引き出せる

②作業時間の短縮ができる

③作り込んだ後の修正に比べてロスが少ない。

とにかく最初が肝心。一発目でクライアントの心を掴みましょう。

絶対に7割以下の完成度で投げてはダメです。決して手抜きではなく、次の手も準備し、相手の出方を見るというのが成功のカギだと考えます。

人は「とりあえず何か言いたい生き物」

自分がクライアント側の場合をイメージしてみるとわかりやすいですが、デザイナーが「このデザインは完璧で穴がないので、全く直す必要はありません」と言われても何か言いたくなりませんか?

これまでの経験上、「プロの方に全てお任せしますよ」という人ほど、細かい指摘が多いです(笑)もちろん決定権はクライアントにありますので、相手の意見を最大限に反映するべきだし、デザイナーの仕事は相手の課題をデザインの力で解決に導くのが仕事です。

残りの3割はクライアントと作る

7割完成したデザインの残り3割はクライアントの意見を最大限反映しながら作っていきます。

最初に3割の余地を残しているので、作り手側も10割の力でガチガチに作ってしまうよりも柔軟に対応できますし、アイデアも出やすくなるはずです。

また、デザインに関してはこちらの方が専門家なので相手に意見を言ってもらった上で、それをコントロールしながら反映して最適化するという意識が重要です。決して言いなりになってしまってはいけません。

主導権を握るためのギリギリの完成度が7割といったイメージです。

まとめ:相手の立場になって満足してもらう

これまで10年ほどデザインの現場で働いていますが、自分の場合はこのやり方が非常に合っていて、平均して1件あたり2〜3回の修正回数で校了させています。もちろんボリュームが多いものや難易度の高いものの場合なんかはその限りではありませんが。

昔の同僚にいきなり10割で作る人がいて、案の定大きな修正が来ると詰んでるのを見て効率が悪いなと思いました。「もっとニュートラルなスタンスで作ることができれば顧客満足度はもっと上がる。」そう考えてこの方法が定着しました。

相手の立場になって、満足してもらう

このことだけに集中するようにすると思考もシンプルになるし、アイデアも出やすいのではないでしょうか。

修正にハマりがちな方は是非一度ためしてみてください!

イラスト:ゆずりは さとし

by
「いい仕事をしてさっさと帰る」がモットーのグラフィックデザイナー。
"むずかしい事のハードルを下げる"をテーマにブログを書いています。
Twitter|@omgoxorg
ブログ|OMGmag