アディッシュ株式会社
フリーランスは、内輪に染まらぬ“素朴”な視点でメンバーに気付きを促す伴走者
紹介人材:UI/UXデザイナー
TOPIC
ベンチャー企業の成長期においては、社員数の増加や事業の成長に伴い、人材を束ねるミドル層が必要とされます。しかし、昨今ではIT系の専門人材は奪い合いの様相を呈しているため、ミドルクラスのエンジニアの確保は容易ではありません。
今回は、「移動で人を幸せに。」をミッションに掲げ、国内No1のダウンロード数を誇るタクシーアプリ『JapanTaxi(ジャパンタクシー)』を運営する株式会社Mobility Technologiesにインタビュー。プロダクト成長の要であるエンジニア採用において、業務委託の活用を促進した理由やメリットを伺いました。
2017年に株式会社Mobility Technologiesへ入社。全職種の採用を担当したのち、現在はエンジニア採用をメインで担う傍ら、新たな採用手法の立案、実施、人事制度にも携わる。
元々、創業期は社内のリソースが十分でなかったことから、外注で協力いただいている会社がありました。ただ、プロダクトが複雑で業務の切り出しが難しいこと、エンジニアの採用が進んでいたことから、2年程前には社内リソースで開発していこうという機運が高まり、外部への委託を控えていました。
しかし、事業フェーズが進みプロダクトが急成長していく過程で、社内の開発リソースだけでは再びまかないきれなくなりました。2018年の年末にタクシー配車アプリ『JapanTaxi』のテレビCMを全国でオンエアしたり、UI/UXの改善などを行った結果、2019年8月時点で800万ダウンロードを達成。新規ユーザーが増加し、タクシー会社の加盟店数も増えて、BtoB、BtoC双方のユーザー数が急速に拡大しています。利用したユーザーさんに満足いただくためには、質の高い改善をよりスピーディに行う必要があり、社内のリソースだけでは難しいことがみえてきたんです。
当時採用していたエンジニアはジュニアクラスの方もいたことから、エンジニア組織の真ん中を担うミドルクラスの人材が不足している状況でした。求める人物像は、サーバーサイドの経験があり、かつマネジメント経験があり、プレイングマネジャーとして動ける人。求める要件が高くなる分、採用スピードは落ちてしまいますよね。人材紹介会社に相談しても「どこも欲しい層ですよね」と言われていました。
会社が成長している証でもありますが、採用計画も目まぐるしく変化します。事業の拡大にあわせ、質・量ともに欲しいエンジニアを確保できる手段が必要でした。エンジニアは年間40名~50名の採用ボリュームなので、社員ですべて確保するのは難しいと考え、間口を広げて業務委託を活用する方向に舵をきりました。現在は全体で200名程度の社員の中で、業務委託は20名強となっています。
実は、求めている要件が高いからなのか、最初はなかなか人材の推薦があがってこなかったんです。そこで登録者の母数が多い会社さんにもお願いしよう、ということでクラウドワークスエージェントさんに相談したところ、すぐ良い方を紹介いただけました。成約するまでの期間が短かく、助かりましたね。リリース日を決めている機能開発の場合、一か月後には人が入らないと間に合わない、といった要望が現場からあがってくるのですが、正社員の採用では就業中などですぐに入社いただけないこともあります。急ピッチの採用で、かつスキルも求めるなら、フリーランスの方にお願いするという選択をするようになりました。
業務委託の活用はCTOの判断ですので、社内の障害はなかったですね。会社の企業価値を高める点においては、社内リソースを貯めていくことが最優先ですが、事業の成長フェーズで外部の人材を活用するべきタイミングも来ると考えていたと思います。部門長からも「こういう人材が欲しい」という要望が上がって来るなど、受け入れに抵抗はありませんでした。
社員は長く在籍してもらうことを念頭においているので、お任せする範囲が広く、細かいところまで伝えたりコミュニケーションに多くの時間を要します。一方で、業務委託の方はお任せする範囲をある程度決め、その分野の経験が豊富な方に来ていただいています。「この辺をやりたいんだけど、どうしたらいい?」とまるっと依頼しても、要望していた通りの成果物が上がって来るので、コミュニケーションコストが低いです。
弊社の場合、並行して進行している2~3件のプロジェクトチームを兼務している社員が多いです。丁寧に説明する時間がとれないことは課題ではありますが、任せる業務を切り出せば、10のうち5を伝えるような簡単な説明で汲みとってもらえるので、プロジェクトがスムーズに進行するのがありがたいですね。
業務委託で仕事をされている方は、ベースのスキルが高いですね。エンジニアとしてプロであるからこそ、業務委託というスタイルを選んでいるのかと思います。それから、成果物のクオリティに応じて契約を更新するか決められるのも、業務委託の良さだと感じています。
採用難易度の高いミドル層エンジニアを獲得
スピーディに確保できるから事業成長にも貢献
プロ人材なら業務指示の工数削減も期待できる